「原発の即時全廃」を掲げる日本版「緑の党」が28日、東京都内で設立総会を開き、結党した。環境や参加民主主義を旗印に欧州などで躍進する緑の党とも連携。全国に広がる脱原発を求める声を背景に、次の衆院選比例区に候補者を擁立し、国政進出を目指す。
緑の党の母体になったのは、約70人の地方議員らでつくる政治団体「みどりの未来」。28日、みどりの未来を解散して党を立ち上げた。みどりの未来から引き継いだ会員数は約1千人。党の正式名称は会員の投票で「緑の党 Greens Japan」に決めた。
共同代表に就任した須黒奈緒・東京都杉並区議(33)は総会後の記者会見で「衆院選への挑戦を検討している。脱原発の受け皿になるよう広い枠組みで挑戦したい」と表明した。脱原発の市民団体の協力を得て、衆院選の東京比例ブロックで候補者擁立を目指す。来年夏の参院選でも10人を擁立する方針だ。
原発の即時全廃や脱経済成長、公正な税負担による社会保障の充実などを掲げ、人類学者の中沢新一氏らが2月につくった政治運動体「グリーンアクティブ」とも協力関係を結ぶ。