成功率一〇〇%の「賃貸住宅経営」(高橋誠一◎三光ソフランホールディングス社長)
2012年7月3日 リベラルタイム
個人年金のための賃貸集合住宅運営システムを考案し、自らも実践している高橋誠一社長。
失敗ゼロの理由や、経営のためのノウハウ等を聞いた
使いながら貯まっていく
──前号のインタビュー(本誌七月号「石田紗英子のFree Talking」)で、「成功する大家さん」になるためには、資金が最低二千万円必要だとおっしゃっていましたが、絶対に必要ですか。高橋 必ずしも二千万円なければダメかといったら、そうではありません。私が二千万円必要だといっているのは、五千万円の新築アパートを購入することを想定しているからです。新築の建物が二千五百万円、土地が二千五百万円という内訳です。自己資金が二千万円、銀行からの借り入れを三千万円と想定しています。
私が考えた「お金持ち大家さん」システムでは、三十年サイクルで計画を立てますが、弊社が保証する家賃収入は月額三十万円で銀行への返済は十五万円の計画です。もちろん、家賃収入は十年ごとに一〇%減ることを計算しています。つまり、最初の十年間は、月額収益は銀行返済を除いて十五万円。十年で一千八百万円。十一年目から二十年までは月額家賃が二十七万円で収益が月額十二万円で十年で一千四百四十万円。二十一年〜三十年は返済はありませんが、月額家賃収入は二十四万円。トータル二千八百八十万円の利益。だから、銀行に二十年で返済をしても、収入はトータル六千百二十万円になります。リフォーム代や原状回復費用等、様々な経費を多めに計算して差し引いても、三十年後には四千二百万円残りますね。
そして三十一年目、建物は解体して、資産ゼロになります。残っているのは二千五百万円の土地です。もし売却したとすれば、四千二百万円の賃貸収益を足して六千七百万円になります。すると、もともと使ったお金が二千万円に対して、四千七百万円増えています。
二千万円を預金しておいても、金利はほぼゼロですよね。一方、この「お金持ち大家さん」システムでは、使いながら貯まっていくのです。
私は、賃貸集合住宅経営を始めたいという方に、セミナーを開いていますが、参加者の約半数の方は、二千万円の資金があります。しかし資金五百万円くらいで来る方もいらっしゃいます。資金が少なくても、購入希望者の年齢によっては、別の購入方法を提案します。
例えば、四十代で七百万円持っているのであれば、中古のワンルームマンションの購入を薦めます。すると利回り七%で毎年約五十万円、六年間で三百万円の収入になります。その間に通常の収入からも貯蓄をして、二千万円まで貯めて頂きます。
──では、若ければ一千万円あればなんとかなると。
高橋 そうですね。一千万円持っていたら、中古のワンルームマンションを買います。新築はダメです。新築の二千五百万円のワンルームは、十年経ったら価格が約一千万円くらいに落ちます。二十年経つと、五百万円くらいになる可能性もあります。
ただし、築二十年の物件を購入しようとすると、銀行へは十年で返済する計画になります。ですから、例えば三千万円の物件なら一千五百万円を借り入れて、十年で返す。それなら、半分の投資で半分の金額のものを買っていくことは可能です。ただ、これは物件の目利きができないとダメです。ですから、しっかりした不動産管理会社が必要になるのです。
不動産価格は関係ない
──全てお任せとなると、管理会社に不安を抱く人もいるのでは。高橋 たくさんいらっしゃいますね。約束を守ってくれるかどうかがポイントです。弊社は確実に約束を守るので、この事業を始めてから二十六年、トラブルがあまりありません。
──不動産価格が下落したらどうするのか、という不安がある人もいると思いますが。
高橋 もともと、売ってキャピタルゲインをとるのではなく、家賃収入で個人年金をつくろうという目的です。そのため、不動産価格が下がっても問題ありません。
──銀行の貸し渋りや貸しはがしの心配はありませんか。
高橋 全く心配ありません。弊社がご紹介して、失敗した方はいらっしゃらないので、弊社と銀行との間に信頼関係があります。
ローン貸し出しの年収条件も、基本的には働いていれば問題ありません。無職でも一戸目を買った家賃収入があれば大丈夫。収入の最低ラインは、月額三十万円で年収三百六十万円くらいです。ただし、年収三百六十万円では、二千万円貯まりませんよ。
──相続税対策にはなりますか。
高橋 なります。四人家族で、夫婦に子ども二人の例で考えます。ご主人が亡くなったら、奥さんと子ども二人が相続人ですから、一人一千万円で三千万円までは控除されます。それから基礎控除が五千万円で、合計八千万円の財産までは相続税がかかりません。それ以上はどうするか。弊社のシステムで賃貸住宅を買っていれば、借金があるので、一億円以下の資産ならかかりません。
計算してみます。相続評価一億円の土地があると、相続税率が最高の五〇%です。この土地を持っているだけで五千万円の相続税がかかります。
ところが、銀行から一億円借りてこの土地に一億円のマンションを建てます。すると、この土地自体の評価が八二%の八千二百万円になり、建物の価値は、建てたと同時に約四千万円になります。そうすると合計一億二千二百万円。ところが資産の計算としては、一億円の借り入れをしているので、二千二百万円になります。相続税はこの五〇%なので、一千百万円です。マンションを建てたことによって、相続税は五千万円から一千百万円になります。
失敗する人には売らない
──これまで失敗した人はいないのですか。高橋 失敗した人はいません。それは、私が失敗しないようにやっているから。失敗しそうな人が来たら売らないからです。
例えば自己資金が少ない人。資金が五百万円だと五千万円の一割ですよね。この人が年収一千万円ならば、銀行は四千五百万円貸し出しますので、五千万円の家が買えます。しかし、金利が下がったり、家賃が下がったりすると、持っていてもマイナスになる。つまり失敗ですよね。
弊社としては、売れば儲けになるので、その人が失敗しようが、本来は関係ありません。実際に、いい加減な会社は、その人の成功・失敗は関係な
く、会社の儲けのためだけに売ります。しかし私は、そういう人に対しては、失敗するから辞めた方がいいですよ、と説明してお断りします。その人のためにもならないし、弊社としても信頼をなくすだけですからね。
リベラルタイム8月号 「お金持ちになろう」大特集
※各媒体に掲載された記事を原文のまま掲載しています。
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