いじくるつくーる ver.7.73.09を公開後、ウイルスバスターによるダウンロードブロックが発生する件について、これ以上ユーザーに不要な混乱を招くことを防止する観点から、状況をまとめました。
いじくるつくーる ver.7.73.09をダウンロードしようとすると、下記のような画面が表示され、ウイルスバスターによりダウンロードがブロックされます。
なお、現時点において、ウイルスバスター自身を含め、いくつかのウイルス対策ソフトにて「いじくるつくーる」を検閲しても、ウイルスとは検出されません。本現象は、ダウンロード時のみに発生する現象となります。
ウイルスバスター自身で有害なプログラムとして検出されないということは、ウイルスバスターとしては、当URLあるいは当サイトが「オンライン詐欺に関係している」という意味での本メッセージの表示なのだと考えられます。しかし当然、私はオンライン詐欺に関係していることなどありません。なぜ、トレンドマイクロ社が私を「オンライン詐欺に関係している」ことを「確認した」という事実ではない情報を表示しているのか、さっぱりわかりません。
→【追記】6/1 時点で、ブロックされていたURLは、すべて解除されております。
ウイルスバスターによる、明らかな誤検知であると考えています。ウイルスバスターは5月始めにも「すっきり!! デフラグ」を誤検知する不具合を出して謝罪しており、今回もそれであろうと考えられます。
トレンドマイクロ社が「オンライン詐欺に関係している」ことを「確認した」としているサイトの中には、大手ダウンロードサイトのURLも含まれる状況であり、ユーザーの不安をいたずらに増大させていることから、トレンドマイクロ社には一刻も早い対応が求められます。また、今回の発生が2度目であること(未確認のユーザー報告も含めれば3度目であること)、ダウンロードブロック対象が減るどころか増加していることから、「本問題単発の対応」ではなく、「将来に渡る包括的な対応」を求めています。
ただ、トレンドマイクロ社のサポートから返ってきている回答が、期待外れだったり、全くの的外れ(というか他人への回答がそのまま書かれている?)だったりすることから、少なからず、トレンドマイクロ社の対応に対して不満が沸いてきていることは確かです。
残念ながら本件のような問題は、「私という一人への対応」で済むものではなく、「INASOFTの多くのユーサー・ウイルスバスターの多くのユーザー全体への対応」を必要とする問題となります。トレンドマイクロ社は私一人に対して回答を返せば、それでオシマイになってしまう問題かもしれませんが、私はその時点では、ウイルスバスターによりもたらされた誤った情報により、ある程度の信頼を喪失していたり、あるいはトレンドマイクロサポートからの回答をINASOFTユーザー全体に周知したりする手間が生じます。
トレンドマイクロのサポートセンターにお願いしていることというのは、私に対する単発のサポートなのではなくて、もっと広い意味での救済をお願いしているというのは言うまでもありません。トレンドマイクロの発生させた問題により、私や多くのユーザーに、余計で多大な手間が発生させているのです。しかも、この問題は、私が把握しているだけですでに2回目であり、しかも現時点で問題が拡大しています。
つまり、3回目・4回目が発生していくことは容易に想像できる状態であり、そのたびに余計な手間が生まれたり、ユーザーから信頼を失ったりするのは、もう嫌なのです。
トレンドマイクロのサポートセンターには、3回目・4回目を発生させないような「再発防止策」を含んだ、未来に繋がる包括的対応を求めたいのです。
本件について、トレンドマイクロ社のサポートセンターへ問合せを行っております。なお、一部のユーザーからは「本当に大丈夫なのか?」などの、私自身を疑う問合せが存在する状況であり、経過を公表することがユーザーの不安を解消するために必要と考えることから、サポートから得られた情報を随時公開していくことにしました。
トレンドマイクロから得られた情報は、下記の通りです。
# | 日時 | 対応 | 状況 |
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1 | 2012/5/上旬 | ウイルスバスターが「すっきり!! デフラグ」を誤検知する現象が発生。 | 一度は的外れな回答が来たものの、その後誤検知であったとの連絡・謝罪があり、順次にブロック解除され、5月中旬までに全てのURLのブロック解除完了。 |
2 | 2012/5/28 | いじくるつくーる ver.7.73.09公開後、ダウンロード時にウイルスバスターによるブロックが発生するとのユーザー報告あり。 | この時点でキングソフトの誤検知もあったものの、すぐに誤検知と判明し、パターンファイルが修正された。 |
3 | 2012/5/29 | 当該ソフトのダウンロードURLとなる9つのURLを伝え、すぐ調査して欲しい旨をトレンドマイクロのサポートへ連絡。5/29に回答があったものの「現段階ではご連絡いただいた件について把握できかねる」という内容であった。 | これだけの情報を伝えて「把握できかねる」というのは、少し不満を覚える。 |
4 | 2012/5/30 | ダウンロードブロック画面を入手し、添付して再度詳細を調査するよう要望。さらに、ダウンロードブロックされるURLが増えたという報告があったため、そのURLも添えて調査を要望。5/30に回答があり「弊社にてご提供いただいた情報の解析を行っている」とのこと。 | 新しい情報待ち。 詳しい情報を伝えたのに「把握できかねる」とし、あくまでスクリーンショットを提示しないと動き始めてくれないというのは、悪い意味で形式的であり、不満を感じる。 |
5 | 2012/5/31 | ユーザー報告より、さらにダウンロードブロックされるURLが増えたとの報告あり。問題のURLを添え、早急に調査するよう再度要望。 なお、ウイルスバスターについては、今月上旬にも誤検知があった件があって問題が再発している点、また、問合せ中にも関わらず、むしろブロックされるURLが増加している点などを絡め、今回ブロックの件のみの対応をしてもらうのでは全く意味が無いことから、総合的な観点で、包括的な・未来に繋がる問題解決を探る方法について、対応をお願いする。 | この時点で、いくつかのURLは誤検知されなくなった状況は確認しているが、トレンドマイクロからの正式回答は来ていない。 |
6 | 2012/5/31 | 5/31に回答があったものの、こちらから問合せた内容とは全く異なる無関係な内容。おそらく、他のユーザーからの質問を取り違えて回答したのではないかと思われる。別ユーザーの回答を送ってしまうことは、情報漏洩にも繋がるものであり、大手セキュリティ企業としては大きな信用失墜に繋がるのではないか。こちらからの質問内容をよく確認し、再度回答するよう要請。 | これには少しおどろいた。トレンドマイクロ社は、もう少ししっかりして欲しい。とりあえず本件について、もしかしたら回答送信が1人ずつズレているなどの重大な情報漏洩事案が発生しているのかも知れないと想定。重大な事象となる前に調査するよう具申する問合せを別口で送信。 |
7 | 2012/6/ 1 |
担当者が変わって回答あり。現時点で、ブロックされていたURLは、すべて解除されているとのこと。 また、情報漏洩を心配していた件については、担当者のスキル不足と、担当者間の行き違いにより生じたことであり、懸念していたような問題は発生していないことについて説明があった。 こちらからは、今後に関する懸念として、次のような質問をした。
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担当者が変わったことで、意志が通じたことに少し安心している。それでも今後に通じる懸念事項があり、まだ予断を許さない。 なお、本件を受けて、ユーザーから一番届いている声は、やはり「トレンドマイクロ・ウイルスバスター」への信用失墜である。この点について改善したい意志があり協力を求められるならば、協力したいことを伝えた。 |
8 | 2012/6/ 2 |
前記質問事項について、担当部署と連絡・確認を取りたいため、少し時間がほしいとのこと。 こちらとしても、サポート部門だけの、内容無しの空っぽ宣言だけされても困るため、それについては了承。ただし、下記2点については緊急かつ絶対に実施して欲しい旨通知。
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9 | 2012/6/ 3 〜7 | 進展はありません。 ただし6/7より、B-CAS騒動の関連からか、当ページへのアクセス数が通常の20倍程度に膨らんでいるようです。 | 私や当サイトのユーザーの多くが待っているし、長期的に見ればトレンドマイクロの信頼失墜に繋がるわけであるし、少し急いでもらいたい。 |
10 | 2012/6/ 8 |
途中経過について連絡あり。引続き関連部署と確認・検討中とのこと。
まだまだ対応不十分な点は多いが、中間報告がもらえたことは評価したいです。 原因については、まだ調査中とのことで、とても気にしています。なぜ私のことを「オンライン詐欺」とし、しかもそれをトレンドマイクロが「確認」したのか、その経緯について、とても気になるので、徹底的に調査してもらいたいです。 再発の防止や、サポートのあり方について、真摯に検討してもらえているようで、うれしいと感じました。 ただ、他の転載先サイトについて配慮できないとされたことは、少し失望しています。他の転載先サイトでも、私と同じように「オンライン詐欺に関係している」と名指し批判され、それが冤罪で、悔しい思いをする人が出てくるかもしれないと思うと、とても苦しい思いです。トレンドマイクロ社では、「不可能だから理解してほしい」という前に、こういった人たちの気持ちを少しでも理解してくれているのか、疑問を感じます。 また、安全宣言についてもできかねるということで、とても失望しました。しかしこれは、私が「安全宣言」などという大それた言葉を使ってしまったために、トレンドマイクロ社が、高いハードルを想像してしまったのかもしれません。実際にはこれは、「ウイルスバスターにより毀損された私の名誉回復」であり「トレンドマイクロのような国際的大企業の言うことは信じても、私のような無名の作者が安全を叫んでも信じてくれないユーザーに信じてもらうための方法」です。トレンドマイクロに恥をかかせたいわけではないです。ただ単に、「パターンファイルの○○では、いじくるつくーるを誤判定していたので、最新のパターンファイルに変えてください」とアナウンスしてくれるだけでいいのです。そして私がそこへリンクすれば、今まで信じてくれなかった人も信じてくれるのです。それだけの簡単なことなのです。 |
いろいろとご検討いただけているようで、またその途中経過の報告もいただけて、少しだけ気が安らいだ。 ただ、冤罪被害をもたらした張本人として、名誉回復意識・加害者意識が薄い気がする。 なお、ツイッターなどでも述べているとおり、今回は「再発」であるし、ユーザーに迷惑がかかってしまっていることもあるため、多少粘着質と言われようとも、徹底的に追求していきたいと考えている。中途半端に納得してしまったり、泣き寝入りしてしまってはいけないと考えている。 |
11 | 2012/6/ 9 〜 | 進展を待機中です。 この間に、2つのニュースサイトに取り上げていただけましたので、ご紹介いたします。
ネット上を検索したり、ツイッター上を検索したりすると、多くのユーザーに興味・関心を持っていただけていることを確認できて、大変心強いです。これが大きなうねりとなり、セキュリティ業界に良い変化をもたらせたらうれしいです。 またニュースとして取り上げられたことを見て、多くの方からご声援をいただけました。ありがとうございます。 | - |
12 | 2012/6/23 |
原因と再発防止策を引続き検討中との中間報告あり。 また、直接対話する機会を設けたいとの話があったので、近々一気に話が進むかもしれません。ただ現在は、私の方の都合が悪く、直接対話の機会を設けにくい状況となっているため、調整中です。 | - |
13 | 2012/6/25 |
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14 | 2012/6/28 |
直接会話させていただき回答と今後の方向性を得ました。詳細は後ほど。 今回、誤ブロックに際し、「…と確認した」などという、あたかも人間が確実に確認したかのような、ユーザーを誤解させるメッセージを表示していることへの改善については、貴重なご意見としてとらえ、関連部署に報告するとのことです。 通常であれば、この誤判定メッセージが表示されるときには、確実に危険なWebサイトのはずであり、通常であれば問題ないメッセージであるとのこと。 ただし、通常であれば希にしか起きないはずの誤判定が、どうして、今年5月に複数回連続して発生してしまったのかは、トレンドマイクロ社でも「どうしてそんなことが起きたのかわからない」とのことでした。 | 大変真摯に対応していただいている感を得られた。 |
15 | 2012/6/30 |
先日、直接会話でいただいた回答の内容を、一般向けに公開可能な情報として文章で正式に連絡を頂いたので、その旨掲載いたします。
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16 | 2012/7/ 3 |
先日お聞きした再発防止策について詳細を聞いたところ、作者側で継続的な出費(トレンドマイクロ社へ支払うものではなく、経費として連続的に必要となる)が発生してしまうものであり、しかも、立て続けに手間が大きくかかってしまうものであった。作者としてこのような対策は受け入れは困難である。トレンドマイクロ社へ別の再発防止策の再考をお願いした。 【上記について、再発防止策の詳細を知りたいとの声を多数頂戴しておりますが、具体的な再発防止策についてはトレンドマイクロ社側より、セキュリティ上の理由で「伏せて欲しい」と要請されているものですので、公開は控えます】 そもそも本来、低確率でしか発生しないはずの誤検知が、今年5月に複数回連続で発生したことについて、原因不明のままとなっていることが気になる。考えてみれば4月まではこんな問題は一度も発生していなかったわけであるのだから、何か根本的な原因があって、こんなことになっているのではないか? そこを対策せずして、作者側にコストをかけ続けさせて対策としようというのは、そもそも間違っていると考える。 | 以前に直接聞いたときとは話が変わっており、驚いている |
17 | 2012/7/ 8 |
すっきり!! デフラグにおいて、ウイルスバスターによる誤検知が、残念ながら再々発してしまったようです。(一部の情報によれば4月から)5月に繰り返し誤検知が発生し、その反省を生かした再発の防止をしているところでしたが、そのさなかにこのようなことが起きてしまったことは、大変残念でなりません。現在、トレンドマイクロ社には即時の対応を求めています。 トレンドマイクロ社の担当からは、本現象は「希にしか発生しないもの」であるという話を聞いておりましたが、トレンドマイクロ社の認識する「希」とは具体的にどれくらいの頻度のことなのか気になります。せめて、対応継続中の間に再発はして欲しくなかったというのが、私の思いです。 数年に一回しか発生しない「希」だったら、私も我慢ができるのですが、正直なところ、こう頻繁に、つきまとい行為みたいに繰り返し繰り返し誤検知されるというのは、もう勘弁して欲しいです。 | - |
18 | 2012/7/ 9 |
「いじくるつくーる」と「すっきり!! デフラグ」の当面の更新停止について 前述の苦情申し立てから約1日程度経過しましたが、残念ながらブロックは解除されておらず、トレンドマイクロ社からの回答も来ていません。 | - |
19 | 2012/7/10 |
朝の時点では、一部のブロックURLが解除されていないことと、逆にブロックされるURLが増えていることを確認。トレンドマイクロ社へは、問題への解決の努力をしているのか、再度の問合せを送信。 | 本件の解決への誠意が全く見られないことに怒りを感じる。 |
20 | 2012/7/10夜〜11朝 |
まずは本日、2つのメディアにて、本件を取り上げていただけた。
トレンドマイクロ社には、事の重大さを理解していただきたい。 さて、トレンドマイクロ社より、ブロックされていた3つのURLについて、ブロック解除されたとの連絡があった。もらった連絡は下記の通り。
上記連絡を受けて、たしかに、これまでブロックされていたURLが解除されていることを確認した。しかし、今までブロックされていなかった他の3つのURLがブロックされていた。 再発防止策を着手し、モニタリングを継続し、再々発が発生してその対応中であるというのに、新たにブロックされるURLが増加するとはどういうことか? まずは新たに発生した誤検知を解除するのは当然として、納得のいく回答をもらいたい。 【7/11追記】 | これがトレンドマイクロの仕事のやり方なのか? |
21 | 2012/7/11夜 |
上記で報告をした、4つのURLがブロック解除されたとの連絡があった。また、再発防止策を話したいので電話をかけたいとの連絡があった。 上記連絡を受けて、たしかに、これまでブロックされていた4つのURLが解除されていることを確認した。しかし、今までブロックされていなかった別のURLがまた、ブロックされていた。 たしかに、ブロック解除連絡は事実であるけれども、それと共に別のURLがブロックされているというのは、どういうことか? しかもそれが2回連続で行われるというのはどういうことか? とてもではないが、まだまだ問題が拡大している状況で、再発防止ができるとは思えない。まず状況を整理し、今回の誤検知・連続誤検知が起きた理由をしっかり押さえてほしい。それからでないと、再発防止策など提案するのは無理ではないか? トレンドマイクロ社へは、次のようなことを伝えました。
状況が整わないと、再発防止策の話など不可能ではないかと考えます。 【7/16 追記】本件について公開後、たくさんの励ましの声をいただきました。その中で、次のような声もありました。
トレンドマイクロ社のサポートからの情報では、誤検知発生頻度は「希」とのことでしたが、どうやら「希」とは言えない程度の誤検知が発生しているようです。窓の杜NEWSの記事でも「誤検知が多い」と述べられており、トレンドマイクロ社の真剣な対応が望まれます。 | 彼らの目的がよくわからない |
22 | 2012/7/12 |
ここ2日間で、ユーザーの皆様からはたくさんの応援のお便りをいただきました。それと併せて、トレンドマイクロ社へ聞いてみたいことというのも、いくつか寄せられましたので、ここで紹介します。
これらは、現状起きていることを把握する上で、あるいは、ユーザーが今後安心して過ごしていく上で重要なものであると考えます。これらはまとめて、トレンドマイクロ社への質問へ追加したいと思います。 追加で質問のある方は、メールかフィードバックページからどうぞ。 | - |
23 | 2012/7/13 |
7/12にトレンドマイクロ社より回答あり。INASOFTで公開している「すっきり!! デフラグ」の全ダウンロードURLについて把握し、それらへの誤検知が発生しないようにしたとの連絡があった。実際、現時点で誤検知が一切発生していないことを確認した。また、誤検知・連続誤検知の原因について「継続調査の結果、昨日時点で原因特定に至った」「それに基づいた再発防止策を構築した」との連絡があった。そのため、これらを説明するために、電話で話をする機会を設けたいとの連絡があった。 ただ、私としては、今日までに多くのユーザーやソフトウェア開発者の声を聞いた結果、「ダウンロードブロック時のメッセージへの恐怖」についてこそ、まずは最優先にて解決すべき問題であるとして理解したため、次の順序で解決を進めていくことを提案した。
なお以前の連続誤検知問題解決の際、私が焦っていたため、色々と理解したつもりになってしまっていたことや、「希」という言葉に勝手な思い込みを抱いていたことや、メッセージ改善について軽んじていたことが、今回の再々誤検知に繋がってしまったと反省している。今回は更新停止を宣言したこともあり、また、前回の私の焦りによる誤検知発生の経緯もあるため、慎重に確実に事を進めていくことも提案した。 | - |
24 | 2012/7/14 |
7/13にトレンドマイクロ社より回答あり。要望と質問に正確な回答をしたいので、正式な回答を 7/17 に行いたい旨の連絡があったので了承。 なお今回は、前回(再々誤検知の前)のやりとりにおいて、私が過剰に焦りすぎて結論を出そうとして失敗した経緯を踏まえ、時間をかけるべきところにはかけるようにして、結論を出したいと考えている。そのため、正式回答が7/17より後にずれ込むことになった場合も、事前に連絡をもらえればよいということにしている。 | - |
25 | 2012/7/15 |
今回の、トレンドマイクロ社ウイルスバスター誤検知再々発対応の件では、ユーザーの皆様に多大なご心配をおかけしており申し訳ございません。 ここ数日で、プライベートの方でも本業の方でも、とてもたくさんの方から励ましや応援の声をかけていただきました。また、ユーザーの皆様からはたくさんの応援のお便りをいただきました。とてもうれしいです。 その中には、心配する声として、「こういうことが原因になって、誤検知を誘発したのではないか?」という予想も多く頂いております。ありがとうございます。 誤検知原因について、いずれトレンドマイクロ社からは回答をいただけることになっておりますが、せっかくなのでここでご紹介させて頂きたいと思います。
たくさんのご意見、ありがとうございました。 | - |
26 | 2012/7/17 |
まず本日、窓の杜で取り上げて頂きました:窓の杜【#モリトーク】第17話「ニュースでは伝わらない作者の思い 」 また、以前にユーザー・他開発者から寄せられた上記質問についても、一般公開可能な情報としてご回答をいただきましたので、下記に記載いたします。
【7/19追記】本件公開後、様々な意見や感想が寄せられております。例えば…
などです。私の知る範囲でお答えしますと、そもそも、上記の回答は、「追加でユーザー・他開発者から寄せられた質問に対する回答のみ」となっており、今回の誤検知・連鎖誤検知の原因を述べたり、その再発防止策を述べたものではありません。それらは後日、きちんと回答されるものと信じています。 「解除の際に確認した解析手法」については、聞いても答えてもらえないでしょうから、あえて聞いていません。おそらく例の「セキュリティ上の理由」の壁に阻まれてしまうことでしょう。あえて聞いてみたい場合は、トレンドマイクロ社に直接問い合わせてみてください。もしかしたら、他言無用と念押しされた上で、答えをもらえるかもしれませんし。(あちらも、私に教えてしまうと、いつWeb上で公開されてしまうかわからないので、あえて教えてくれないのでしょうから) 次に「場当たり的な対応」かどうかですが、今はとりあえず「場当たり的な対応で良し」としています。具体的には、そもそも誤検知はURL単位で発生しているので、それら全URLをホワイトリスト登録することにより、とりあえず凌いでいるだけです。もし、新たなミラーURLが増えれば、それらが誤検知対象となることは容易に想像できます。そのため、新しいミラーが判明するたびに、それらを報告し、登録してもらっているのが現状でありますから、すなわち「場当たり的対応」で間違いありません。 本格的な対応は、後日説明されると信じている「再発防止策」で行われることになっています。 そうではなく、この回答の文言そのものが「場当たり的対応」と感じられてしまっているのかもしれません。それについては、私も適切な返答を持ち合わせていません。 | 大変明確な回答を頂けました。 |
27 | 2012/7/19 |
ネット上を見ておりますと、本件に関して「作者が一方的に述べているだけになっている」「他のメディアにおいても、作者が述べていることを引用しているだけとなっている」「巨大掲示板の記述や、まとめサイトの記事も、これらを引用しているだけになっている」「だから、トレンドマイクロ者側の見解を一次ソースとして知る手段が欲しい」との書き込みが目に入りました。 実際、本件については、私が私の意見を書いたり、トレンドマイクロ社からの回答を、私が意訳して書いたりしているものばかりとなっており、トレンドマイクロ者側の直接の声を知ることができていません。それについて、トレンドマイクロ社側の意見を聞いてみましたところ、 サポートセンターへお問い合わせいただいた際のやりとり、詳細について、弊社より個別に進捗を公開することは個人情報、プライバシーの観点から実施しておりません。 との回答がありました。
個別にウイルスバスタークラブセンターへお問い合わせをいただいた際は、対応させていただいております。 との回答をもらっているので、どうしても気になるという方は、トレンドマイクロ社へ直接おたずねお尋ねいただきたく、よろしくお願いします。 【追記】 昨日は、いただいた回答に対し怒り、我を忘れ、誰も求めていないような個人的な感想を書いてしまっておりました。またトレンドマイクロ社へ、現在最優先でお願いしているのは「ブロック時のメッセージの改正」であるにも関わらず、余計な注文を出してしまっておりました。 ちょっと最近、トレンドマイクロ社との頻繁すぎるやりとりで、疲れてしまっているようです。少し、休息が欲しい…。 なお、巨大掲示板だったか、まとめサイトのコメントだったかに書かれていた疑問で「作者は、いじくるつくーると、すっきり!! デフラグを、ウイルスバスターの言いなりの形に改悪してしまうのか?」という趣旨の書き込みがあったのですが、そのようなことはしないつもりです。 現在の「ブロック時のメッセージの改正」が終わり、原因・再発防止策を聞いた後、必要とあれば、なんらかの改変を加えることはあるかもしれませんが、それは必要最低限のものとなるでしょう。あるいは、現状のまま終焉を迎えるべきと判断することもあるかもしれません。どういう形が適切で、結果どういう形になるのかは、まだわかりません。 ここしばらく、本件に関連し、メールの送受信量が増加し、Webサイト編集も頻繁になり、本来やりたいはずの趣味プログラム開発がなおざりになっています。 ネット上を、大型掲示板やまとめサイトのコメントを求めて、徘徊することも増えました。それによって受ける精神的ダメージも蓄積してきた気がします。 ちょっと前までは、趣味でのプログラム開発って、楽しいものでした。まぁ、15年くらい前は電話回線でのアップロードにイライラしたり、10年前〜5年前くらいは雑誌収録に関連する編集者とのトラブルでイライラしたり、苦労がなかったわけではありませんが、長期にわたり継続的にトラブルが起きてイライラしたり、精神的に疲れ果てるまでに至ったことは一度もありませんでした。 今の時代は、趣味プログラム開発にとって、絶望の時代になってしまったようです。昔はもっと楽しかったし気軽だった。こんな気苦労を背負うはずはなかった。昔に戻りたいです。 ところで最後に一つ、大型掲示板だったか、まとめサイトのコメントに書かれていたことで気になったのですが、 ============================INASOFTって、企業サイトで云々… ============================ みたいな記述がありました。誤解しないでいただきたいのですが、うちのサイトは個人サイトです。たまに複数人でソフトウェア開発をすることもありますが、基本的には一人で回しています。僕自身は、本業を他に持っています。 というわけで、うちには法務部門もありませんし、代替人がいるわけでもありませんし、法人っぽい文章が書けるわけでもありません。その点は正しくご理解いただければと思います。 | - |
28 | 2012/7/22 |
「あなたがネット上に、ウイルス感染したファイルを置いたのではないかという連絡が来た」と、プロバイダから電話がありました。 まさか、プロバイダからこんな連絡が来るとは思いませんでした。とりあえずプロバイダの方には、それは誤検知であって問題ない旨説明したのですが……。 すみませんが、プロバイダへ連絡をするのは止めてください。せめて、トレンドマイクロへ連絡してください。連絡先はこちらをご参考に。よろしくお願いします。 今日まで一生懸命、本件の周知には努めてきましたが、なんだか根本的に周知が足りていないのかもしれないですね。トレンドマイクロ社へ、注意の呼びかけをお願いしても断られていますし………ほんと、なんとかならないもんかな、これ。休日にゆっくりテレビを観ていたらプロバイダから疑いの電話とか、ちょっと、心臓に悪いです。 | - |
29 | 2012/7/24 |
トレンドマイクロ社とは関係ありませんが、誤検知関連で一つ。 キングソフト社から、「KINGSOFT Internet Security」を含むいくつかの製品について、当サイトの配布物に同梱しないか、という提案がありました。 しかし、2ヶ月前に、その KINGSOFT Internet Security によって、当サイトのソフトは誤検知されたばかりなんですけどね……。もうちょっと、空気を読んで、ほとぼりを冷ますとか、そういったことをしないんでしょうか。 なんだか、どっと疲れました。 | - |
30 | 2012/7/27 |
トレンドマイクロ社より連絡がありまして、今回の問題の発端となっていた、誤解される危険性の高いブロックメッセージについて、改正することを約束したいただけました。 誤検知時に表示されていたブロックメッセージはこちら このメッセージには、
などの問題があり、私や何人かの利用者より改正を要望する声があったそうです。そのため、仮に誤検知が再々々々発した場合や、他の開発者が誤検知の被害に逢った場合、とても大きな誤解を招く恐れがありました。 今回、トレンドマイクロ社からの連絡によれば、
という改善を行ったものになっているとのことです。なお、具体的なメッセージ文言や、いつ頃からこのメッセージが表示されるようになるかについては、まだ非公開とされています。 ただし、すでに社内での調整が完了し、具体的な作業に着手されているものであり、かつ、「今回の改善について、決定者の上位者や株主などの意見で取り消されることはない」「他ユーザーの声で取り消されることはない」との確約もいただいておりますので、確実にメッセージが改正されるものと確信しています。 なお、本件に関しまして質問等ある場合は、私を通してではなく、こちらをご参考にトレンドマイクロ社へ直接、お問い合わせいただければと思います。 | この問題の解決が約束されたことで、ようやく次のフェーズ(原因の確認)に進むことができます。 |
私が本件を通して最初に思ったのは、先の警告メッセージに登場する「オンライン詐欺に関係している」ことを「確認した」というのが、いったい、誰が、どうやって、どういう確認をもって、私を「オンライン詐欺に関係している」と認定したのか、ということです。
私からしてみれば、大嘘でしかないこの警告情報が、一般的には信頼性の高いとされるトレンドマイクロのウイルスバスターにて表示されているというのは、どういう心情から行われているのだろう、ということです。
上にも書いたとおり、私がいくら安全宣言を出したとしても、当のウイルスバスターでは一度表示されてしまった警告メッセージの方を信頼する人は、やはりいるのでしょう。私は事情説明に追われ、対策に追われ、トレンドマイクロのサポートとの連絡に追われ………このようにして、大企業トレンドマイクロが、私という一個人を追い詰めていることについて、当のトレンドマイクロ社員はどのように考え、どのように執行し、どのような気持ちでいるのだろうか、ということです。
もしこれが、なんらかの意図を持って、明確に行われていたとしたら恐ろしいことですが、そのような想像にも苛まれました。彼らはどんな表情で、どんな気持ちでエンターキーを押したんだろうなぁと思うと、胸が苦しくなります。どんな気持ちで仕事に取り組み、どれだけの給料をもらって、誇りを持って仕事をしているのか………、考え出すと、本当に苦しいです。
しかし一般的に考えれば、仕事について誇りを持たずに取り組んでいる人なんかいないでしょう。トレンドマイクロ社員一人一人をみれば、立派に、誇りを持って、明確に正しい仕事に取り組んでいるんだと思います。
しかしながら、結果として、事実だけを見れば、間違ったことをして、一人の人間を追い詰めてしまうことになりました。一人一人の仕事は正しくても、集団としての行動は間違ってしまうことは、よくあることであり、残念ながら今回もそれが起きてしまった、ということなんだと思います。
私は個人として、トレンドマイクロ社員が悪い行いをしていると糾弾したいわけではありませんし、みなさんにはこれからも立派に、これまでどおり誇りを持って仕事をしていってほしいと思っています。ただ、組織として間違った方向へ向かってしまったことが修正できるように、社員の皆様一人一人の立場からできることを、やっていってほしいと考えています。
結果として、今の私が現在の立場から救済されること、さらに、私のような立場に追い詰められるような人が、一人でも少なくなるよう、今の仕事の行い方に一工夫入れていっていただければ幸いです。これを見ているトレンドマイクロの社員の方がいらっしゃいましたら、あなたの立場から、是非お願いします。知り合いにトレンドマイクロの社員がいるという方がいらっしゃいましたら、是非お伝え願いたく、よろしくお願いします。
本コーナーでは、トレンドマイクロの社員の方からのご意見も募集しています。フィードバックページよりお願いいたします。
※ウイルス対策ソフトメーカー・セキュリティ企業・ブラウザ開発企業各社は、当サイトで公開しているソフトウェアについて、ウイルス・マルウェアと誤検知することを禁じます。また、当サイト・ミラーサイト・転載先サイトにおいて、ダウンロード時に過度に危険をにおわせるメッセージを表示し、ユーザーに誤解を与えることを禁じます。