玄海原発:劣化の1号機 「33年まで健全」と保安院

毎日新聞 2012年07月27日 19時56分(最終更新 07月28日 00時37分)

 九電は玄海1号機について97年までに3回分析。いずれも脆性遷移温度は予測値を下回っていたが、09年の値が約14度上回る98度と、国内の原発で最高値を記録した。想定以上の老朽化を示す結果に、圧力容器の健全性を不安視する声が上がり、保安院が専門家会合で検討してきた。

原子炉圧力容器の構造と中性子
原子炉圧力容器の構造と中性子

 試験片を電子顕微鏡で詳しく調べたところ異常な劣化は見つからず、現時点では「健全」と判断。圧力容器の内壁は試験片より炉心から遠く、その分浴びる中性子の量が少ないため劣化は遅く、実際に圧力容器の劣化が試験片と同程度になるのは、運転開始から約58年後の2033年ごろになるとした。

 議論では、圧力容器の脆性遷移温度が98度になったと仮定しても、理論上は事故の際の注水で容器の破損には至らないとの意見が多数を占めた。

 一方、1号機の脆性遷移温度が予測値を大幅に上回った理由は説明がつかないとして、予測に使われる計算式の精度を今後、学会などが詳しく検証するよう求めた。【奥山智己】

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