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【大リーグ】

夏だ!イチロー祭だ!! NYで初ピンストライプ披露

2012年7月29日 紙面から

レッドソックス戦の2回、ピンストライプのユニホームに背番号「31」をつけ、打席で構えるヤンキースのイチロー=27日、米ニューヨークのヤンキースタジアム(共同)

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◇ヤンキース10−3レッドソックス

 【ニューヨーク穐村賢】ニューヨーカーが“超甘口”で歓待した。ヤンキースへトレード移籍したイチロー外野手(38)が27日(日本時間28日)、ヤンキースタジアムでのレッドソックス戦で本拠地デビューを果たした。伝統のピンストライプのユニホームに初めて袖を通し8番右翼で出場。4打数1安打を放ち、移籍後4試合連続安打をマークした。満員御礼となったスタンドからはイチローコールが何度も飛ぶなど球場は大フィーバー。チームも10−3で大勝し、本拠地デビュー戦に花を添えた。

 辛口で知られるニューヨークのファンたちはこれ以上ないほどイチローを温かく迎え入れた。新天地で迎える第1打席。2回1死走者なしで記念すべき本拠地初打席に向かうと、4万9571人と満員に膨れ上がった観衆からはスタンディングオベーションが巻き起こった。

 「ほんと、興奮しました。ここまでの流れはほっぺたをつねりたくなるような感じ」。23日のトレード発表から本拠地デビューまでの時間を無邪気な笑顔を浮かべながら振り返った。

 試合前に行われた会見では珍しく私生活を赤裸々に語った。初めてまとうピンストライプの感想を聞かれると、オリックス時代にヤンキースを含む、さまざまなメジャー球団のユニホームを愛用していたことを告白。「当然その中にこの(ピンストライプの)ユニホームもあって隠れて着ていたこともあった。意味はまったく違うけど、自分の中では結構着慣れている。背番号はなかったような気がしますねえ」と思わず照れ笑いした。

 この日はまさにイチロー祭だった。1回、右翼の守備位置に就くと地元ファンにはおなじみのロールコール(掛け声)が右翼席から飛び、「イチロー、イチロー」の大合唱が始まると、試合中にもかかわらずイチローは帽子を取ってファンにあいさつした。8回守備でもコールが巻き起こり「ありがたいけど、あんまり大げさにしないでって。まあまあまあ、最初ですから」。恐縮しながらもイチロー節を交えて報道陣の笑いを誘った。

 新天地のファンに安打製造機の実力もしっかりみせつけた。4回の第2打席には相手先発クックの外角高めのツーシームを芯で捉え、右前に本拠地初安打を運んだ。続く9番マーティンの2ランで生還し、移籍後初得点も記録。地元ファンの温かい歓待ぶりに「これまで全部敵だったのが、全部味方になった。180度っていうか540度違う」と喜び勇んだ。

 ワールドチャンピオンの夢を果たすために移籍したニューヨークの地。常勝軍団の一員として日本が誇る天才打者が新たな一歩を踏み出した。

 

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