'12/7/28
11年広島県観光客2年ぶり減
昨年、広島県を訪れた観光客数は5532万2千人で、2010年に比べ44万4千人(0・8%)減と2年ぶりに減少した。東日本大震災で行楽や旅行の自粛ムードが高まったのに加え、福島第1原発事故による風評被害で外国人観光客が2割以上落ち込んだ。
月別では、震災があった3月以降の10カ月のうち、前年を上回ったのは6、7、12月だけ。3月は6・6%減、4月は4・8%減で、震災直後の落ち込みが目立つ。
市町別の最多は広島市の1176万4千人。23市町のうち13市町で10年を下回った。呉市は5・6%減。福山市も5・1%減で、10年にNHK大河ドラマ「龍馬伝」の効果で240万6千人を集めた鞆の浦が44万1千人(18・3%)減ったのが響いた。
外国人観光客は過去最多だった10年の61万8千人から48万7千人へと21・2%減った。中国が13・8%増の4万8千人、台湾が15・2%増の2万2千人でアジア全体では堅調だったが、米国が31・2%減の6万4千人、フランスが53・4%減の2万4千人と欧米で落ち込んだ。
県はことし、巻き返しに力を入れる。県内でロケされた大河ドラマ「平清盛」放映や、展開中の観光キャンペーン「おしい!広島県」の効果で、県は530万人増を目指す。