連続殺傷「単独で計画、実行」 小泉容疑者、背後関係なく小泉毅容疑者 元厚生次官ら連続殺傷事件で、警視庁は26日、銃刀法違反容疑で逮捕した小泉毅容疑者(46)が殺傷事件を単独で計画、実行したとほぼ断定した。動機について一貫して「ペットを殺され腹が立った」と供述し、事件に関して資金提供を受けた形跡など背後関係もないことから、組織性はないと判断した。 2つの現場の状況と供述も合致しており、埼玉県警は来週、さいたま市の山口剛彦さん(66)夫妻の殺人容疑で、小泉容疑者を再逮捕する。警察当局は事件に至る経緯をさらに詳しく調べるため、小泉容疑者が約25年前に通った佐賀大などに捜査員を派遣し、事件の全容解明を急ぐ。 警視庁は小泉容疑者が柳刃包丁を使って、山口さん夫妻と、東京都中野区の吉原健二さん(76)の妻靖子さん(72)を殺傷したとみて捜査。押収したこの包丁や手袋には血が付着。3人のDNA型と一致した。 小泉容疑者が報道機関に送ったメールでも「剛彦さんを先に殺害した。(2つの事件で)同じ刃物を使った」と実行犯でなければ知り得ない状況を具体的に書いていた。 警視庁は、資金提供する組織や共犯者の存在も念頭に捜査してきたが、背後関係は浮上しなかった。一方で小泉容疑者は数百万円の借金を抱え、定職がないのに家賃を支払っていたことなどから、詳しい生活実態についても調べている。 【共同通信】
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