'12/7/24
原爆ドーム「補修必要なし」
広島市は24日、世界遺産・原爆ドーム(中区)の傷み具合を点検する健全度調査の結果を発表した。3年前の前回調査時より外壁の細かなひび割れが増えたものの、「緊急の補修が必要な地盤沈下や壁の傾きはない」と判断した。
健全度調査は1992年度から原則3年ごとに実施し、今回で7回目。昨年12月から約3カ月間、基礎地盤の沈下▽壁の傾き▽外壁のひび割れなど外観調査▽防水性―の4項目を点検した。
外壁の表面に見られた微細なひび割れは、れんがなどの劣化によると説明。沈下も40カ所を測量した結果、前回調査から大きな変化はなく、ドーム本体に悪影響を与えるほどの劣化や傷みは認められなかったという。
市は健全度調査と並行し、昨年度から震度6弱の地震に耐えられるかどうかを調べる本格的な耐震調査も実施。本年度中に解析結果をまとめる。