「LTRO」 ECBが実施している「3年物供給オペ」とは
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「LTRO」とは。ECBが2011年12月21日に実施した「3年物長期供給オペ」について。2012/2/21
ある記事を紹介する為に、ECBが昨年に実施し、今月29日も「第2弾」を実施する「LTRO」の意味を復習。
欧州版「QE」=Quantitative Easing(量的緩和政策)とも言われているLTROについて。
結論からいえば、国債を買い取って資金(マネー=キャッシュ)を供給することにより、「市中の通貨総量」が増えることになるので、「緩和政策」と言えるのではないだろうか。
当然通貨の総量が増えれば、ユーロの通貨価値は希薄化され、「通貨安」に推移する可能性がある。
・ECBが、欧州の金融機関が保有している国債(PIIGSの国債含め)を買い入れ、代わりに「資金供給」、欧州銀行へキャッシュを供給するというオペレーション(公開市場操作)
・ECBは昨年「2011年12月21日」に、3年物では第1弾となる「第1回LTRO」を実施、523金融機関に市場予想「3100億ユーロ」を大幅に上回る、「4891億9100万ユーロ」を供給
・買い入れる額は「無制限」返済猶予は「3年」と長期間、そして金利は今後3年間のECBの政策金利の平均
・現在のECBの政策金利は1%、3年後も1%なら「金利は1%」となる
・1年物供給オペ、LTRO(1年物資金供給オペをLTRO=長期資金供給オペに含めるのかは不明)は、「2009年」に初めて行い、約「4500億ユーロ」供給。
・銀行が不測の事態に備え、キャッシュを確保する為に、銀行間取引低迷の防止、融資を渋ったり、貸し剥しが減る=欧州圏金融市場の流動性低下、「信用収縮」を防ぐことができる
@ECBによる欧州金融機関の救済、欧州金融市場の流動性確保
・ECBが銀行保有の「欧州各国の国債」を買い取ることにより、「国債価格の下落」に歯止めがかかる、ECBによる間接的な欧州債務国支援
AECBによる、重債務国への間接的支援(国債買い支え)
ECBの3年物供給オペの「金利は1%」と非常に低利。
返済期間猶予も3年と長期にわたるので、得た資金で、国債価格下落=高利回りになっている、欧州債務問題に揺れる国の国債を購入。
その国債で得られる利回りから、ECBに支払う金額(供給資金+金利1%)を引いても利鞘が取れる。
欧州の金融機関が再び欧州圏重債務国の国債を購入する→国際価格下落に歯止めがかかる、→信用不安が緩和される=信用収縮を防止でき、欧州発の金融危機を防ぐことができる。
UPDATE3: ECBの3年物オペ、予想上回る4891.91億ユーロを供給 市場の歓迎は長く続かず | マネーニュース | 最新経済ニュース | Reuters
ECBが既発債を直接国債を買い取れない(バランスシートの問題か)の為に、銀行へ融資し、間接的に国債購入を支援している目的もある模様。
前回2011年12月21日実施された3年物無制限供給オペ(LTRO第1弾)が、欧州金融市場に安定をもたらしたことは確か。
ユーロ対ドルで買い戻される ECBドラギ総裁の発言受け 2012年1月
アメリカの量的緩和政策(QE)の話題は多く見かけるが、LTROの話題、ECBの供給オペについては、QEに比べると紙面に載る回数が少なきがする。
性質が若干違う、世界金融の頂点がアメリカなので当たり前なのかもしれないが、欧州債務問題、為替動向、欧州経済に、ECBのLTROが大きく影響してくるのではないだろうか。
ある記事を紹介する為に、ECBが昨年に実施し、今月29日も「第2弾」を実施する「LTRO」の意味を復習。
欧州版「QE」=Quantitative Easing(量的緩和政策)とも言われているLTROについて。
結論からいえば、国債を買い取って資金(マネー=キャッシュ)を供給することにより、「市中の通貨総量」が増えることになるので、「緩和政策」と言えるのではないだろうか。
当然通貨の総量が増えれば、ユーロの通貨価値は希薄化され、「通貨安」に推移する可能性がある。
LTRO、3年物無制限長期資金供給オペ、とは
・LTROとは、Long-Term Refinance Operation(長期リファイナンス・オペ)の略。・ECBが、欧州の金融機関が保有している国債(PIIGSの国債含め)を買い入れ、代わりに「資金供給」、欧州銀行へキャッシュを供給するというオペレーション(公開市場操作)
・ECBは昨年「2011年12月21日」に、3年物では第1弾となる「第1回LTRO」を実施、523金融機関に市場予想「3100億ユーロ」を大幅に上回る、「4891億9100万ユーロ」を供給
・買い入れる額は「無制限」返済猶予は「3年」と長期間、そして金利は今後3年間のECBの政策金利の平均
・現在のECBの政策金利は1%、3年後も1%なら「金利は1%」となる
・1年物供給オペ、LTRO(1年物資金供給オペをLTRO=長期資金供給オペに含めるのかは不明)は、「2009年」に初めて行い、約「4500億ユーロ」供給。
LTRO実施の意味、効果
・銀行は国債をECBに買いとってもらうことにより「現金」を手にすることで、欧州債務問題による資金不足を改善できる・銀行が不測の事態に備え、キャッシュを確保する為に、銀行間取引低迷の防止、融資を渋ったり、貸し剥しが減る=欧州圏金融市場の流動性低下、「信用収縮」を防ぐことができる
@ECBによる欧州金融機関の救済、欧州金融市場の流動性確保
・ECBが銀行保有の「欧州各国の国債」を買い取ることにより、「国債価格の下落」に歯止めがかかる、ECBによる間接的な欧州債務国支援
AECBによる、重債務国への間接的支援(国債買い支え)
LTRO実施、ECBの意図
本日の金価格2011年12月22日(木)16時時点を読み返していて。インターバンク市場の信用収縮は避けられるかもしれないが、リスク圧縮や資本増強、企業への貸し出し増への圧力にさらされている銀行が果たして、イタリアやスペイン国債の購入に動くのかどうか不透明だ。
キャピタル・エコノミクスの欧州担当チーフエコノミスト、ジョナサン・ロイネス氏は「今回のオペはクレジット市場で最近見られる緊張感の緩和や、銀行融資の支援という点では効果があるかもしれないが、銀行が調達した資金を使って周辺国の国債を大量に購入し、ソブリン危機が解消するのかどうかは、われわれは懐疑的に見ている」としている。
ECBの3年物供給オペの「金利は1%」と非常に低利。
返済期間猶予も3年と長期にわたるので、得た資金で、国債価格下落=高利回りになっている、欧州債務問題に揺れる国の国債を購入。
その国債で得られる利回りから、ECBに支払う金額(供給資金+金利1%)を引いても利鞘が取れる。
欧州の金融機関が再び欧州圏重債務国の国債を購入する→国際価格下落に歯止めがかかる、→信用不安が緩和される=信用収縮を防止でき、欧州発の金融危機を防ぐことができる。
ソブリン債権の比率引き上げない イタリア銀行協会
イタリア銀行協会(ABI)は、欧州銀行監督機構(EBA)の規則が妨げとなることから、金融機関はソブリン債務に対するエクスポージャーを増やさないとの見方を示した。
ABIのサバティーニ会長は、記者団に対し「EBAの規則はソブリン債の購入を妨げる。ECBの重要な流動性供給でさえ、ソブリン債の支援には利用されない可能性がある」と語った。
UPDATE3: ECBの3年物オペ、予想上回る4891.91億ユーロを供給 市場の歓迎は長く続かず | マネーニュース | 最新経済ニュース | Reuters
ECBが既発債を直接国債を買い取れない(バランスシートの問題か)の為に、銀行へ融資し、間接的に国債購入を支援している目的もある模様。
前回2011年12月21日実施された3年物無制限供給オペ(LTRO第1弾)が、欧州金融市場に安定をもたらしたことは確か。
ドラギ総裁も効果に自信
初の3年物流動性供給オペの実施から時間がたつにつれ、同オペが効果的な政策措置であったことを示す一段の兆候が見えてくる。それまで全く機能していなかった無担保債券市場の一部が、オペ実施後に再び動き始めたことも確認した。
1月12日(ブルームバーグ):イタリア政府は12日に入札を実施し、証券120億ユーロ(約1兆1800億円)相当を発行した。発行額は目標上限に一致。1年物の平均落札利回りは前回入札時に比べ半分以下になった。
当局によると、85億ユーロ相当の1年物証券の利回りは2.735%と、昨年12月12日の前回入札時の5.952%から急低下し、同年6月以来で最低となった。政府は35億ユーロ相当の136日物証券も発行。利回りは1.644%だった。入札後は流通市場で2年債と10年債も上昇した。
ユーロ対ドルで買い戻される ECBドラギ総裁の発言受け 2012年1月
アメリカの量的緩和政策(QE)の話題は多く見かけるが、LTROの話題、ECBの供給オペについては、QEに比べると紙面に載る回数が少なきがする。
性質が若干違う、世界金融の頂点がアメリカなので当たり前なのかもしれないが、欧州債務問題、為替動向、欧州経済に、ECBのLTROが大きく影響してくるのではないだろうか。
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