厚木強姦殺人:被告が無罪主張 横浜地裁
毎日新聞 2012年07月09日 20時48分
神奈川県厚木市で02年6月、飲食店従業員の奥野京子さん(当時48歳)を殺害したとして殺人と強姦(ごうかん)致死罪に問われた同県小田原市中里、電気設備業、山本孝幸被告(33)の裁判員裁判の初公判が9日、横浜地裁(毛利晴光裁判長)であった。山本被告は「犯人ではありません」と起訴内容を全面的に否認し、無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で「(現場に残されていた)奥野さんの靴下に付着した体液と、山本被告のDNA型が一致した」と説明。帰宅途中の奥野さんにあばらや鼻の骨を折るほどの暴行を加え、路上で乱暴した行為は卑劣極まりないと主張した。
弁護側は冒頭陳述で「靴下から別の男のDNA型も検出されている」と反論。靴下の管理方法が適切だったかどうかも問題視した。
県警は昨年4月、未解決事件専従の特命班が捜査に加わってDNA型の一致を決め手に山本被告を逮捕した。【宗岡敬介】