米国製の万年筆など筆記用具の一部が名古屋と大阪の両税関で「武器」と判断され、約200点余りが輸入できないまま差し止められている。両税関は材質や形状が特殊で護身具に当たると主張し、これに輸入業者や米側メーカーが「不公正な判断」と反発。両者の対立は解けず、空港周辺で保管されたまま1年以上に及ぶものも出ている。
差し止められているのは、米国の「スミス&ウエッソン」社や「ベンチメイド・ナイフ」社などが製造した万年筆やボールペン計237点。製造会社は米軍の銃器や刃物の大手メーカーで知られている。
筆記用具はいずれも、アルミニウムやステンレスといった材質で、硬さに特徴がある。グリップの部分を太くしていたり、弾丸を思わせるような丸みのある形状だったりと、デザインも凝っている。輸入業者によれば、銃器や刃物の大手メーカーが筆記用具を製造したという意外性が愛好家に支持されているという。