なでしこジャパンの佐々木則夫監督(54)がロンドン五輪後に勇退することが本紙の取材で明らかになった。日本サッカー協会は、5年間なでしこを指揮した佐々木監督の契約満了をもって再契約しない方針を固めた。すでに協会側は後任人事に着手しており、史上初の女性代表監督となるU―20日本女子代表・本田美登里コーチ(47)の就任が確実視されている。なでしこジャパンは金メダル獲得で名将・佐々木監督の花道を飾り、新時代を迎える――。
日本サッカー協会の関係者らによると、佐々木監督の契約期間はロンドン五輪後の9月末まで。だが、協会側は五輪がどのような結果になろうと、契約は更新しない方針だ。
「約5年もやったのだから、もう十分ではないか。契約は更新はしない。それは(佐々木監督)本人も分かっているだろう」(協会幹部)
佐々木監督は2007年になでしこジャパン監督に就任。08年北京五輪でベスト4、11年女子W杯(ドイツ)では見事に世界制覇し、日本中になでしこフィーバーを巻き起こした。おやじギャグを駆使した「ノリオ節」でイレブンを束ね、昨年の世界最優秀監督賞(女子部門)を受賞。世界的な名将となったが、今大会が最後の雄姿となる。
すでに日本サッカー協会では佐々木監督の後任人事に着手。協会幹部は「女性選手を男性が指導するのはかなり難しいこと。やはり同性の方がうまくいく。次(の女子代表監督)は女性がいいだろう」と明かしており、なでしこジャパンの次期指揮官は史上初の女性監督にする方針だ。
昨年から協会の上田栄治女子委員長(58)が水面下で後任監督をリストアップ。最有力候補には現在U―20日本代表でコーチを務める本田氏が挙がっている。
本田氏は元日本代表の名DFで、01年に岡山湯郷(当時2部)の監督に就任。なでしこジャパンの主将を務めるMF宮間あや(27=岡山湯郷)をスカウトし、チームを05年に1部リーグ(現なでしこリーグ)に昇格させた。07年に女性として初となる日本サッカー協会公認S級ライセンスを取得。昨年1月に突然、岡山湯郷監督を退任したが、これも次期なでしこ監督就任への布石と言われていた。
さらにロンドン五輪後のなでしこジャパンは、本田氏の愛弟子である宮間が中心になる。気心の知れた選手がいることで、指揮官はスムーズに新チームを構築できる。
現在U―20代表でコーチを務めているのも、次期監督就任を見据え、選手の世代交代を円滑に進めるための戦略と見られていた。
なでしこジャパンの新監督人事について、日本サッカー協会の大仁邦弥新会長(67)は「次のなでしこジャパン監督は女性? いやいや、まだ何も…。すべて終わってからですよ。焦らないで」。上田女子委員長も「ノーコメント」を貫いたが、日本サッカー史上初の女性代表監督誕生の可能性は高い。
もちろん、まずはその前にロンドン五輪でW杯に続く世界連覇を達成し、名将・佐々木監督の花道を飾ることが先決。なでしこジャパンは金メダル獲得で、新たなステージに踏み出すことになる。
☆ほんだ・みどり=1964年11月16日生まれ。静岡県出身。小学3年生でサッカーを始め、大学1年生までは清水第八SCに所属。89年に読売ベレーザ入りし、リーグ3連覇などに貢献した。94年に日本サッカー協会入りし、女子リーグの事務局員と女子強化部長を兼任。01年から岡山湯郷の監督に就任した。07年には女性初の日本サッカー協会公認S級ライセンスを取得。11年2月にU―20女子代表コーチ就任。
30年以上、世の中高年の人々に元気を注入し続けているタフマン。そんなベストセラー商品にミス東スポ候補の美女が突撃取材!愛され続ける理由や、気になるタフマンマークの由来に迫った。