国際北京市が“隠蔽”批判の抑制に躍起 豪雨から1週間、死者数の大幅修正で2012.7.27 19:44

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北京市が“隠蔽”批判の抑制に躍起 豪雨から1週間、死者数の大幅修正で

2012.7.27 19:44 中国
26日、北京市房山区で、豪雨による地滑りでがれきと化した自宅を前に呆然とする住民(ロイター)

26日、北京市房山区で、豪雨による地滑りでがれきと化した自宅を前に呆然とする住民(ロイター)

 【北京=川越一】北京市で多数の死者を出した豪雨は27日、発生から1週間となった。当初死者数を37人としてきた同市は26日になって、死者が77人に上ったことを発表したが、死者はさらに多いとの臆測が流れている。当局は隠蔽(いんぺい)工作を疑う声を抑えようと躍起になっている。

 21日から22日にかけて北京を襲った豪雨は、1951年の観測開始以降、最大の雨量を記録した。当局はこれまで死者77人のうち66人の身元を確認。死因で最も多かったのは水死で、約6割の46人にのぼった。

 当局は必死の救援活動を強調したが、市民の間では、排水設備などの都市整備の遅れが被害拡大につながったとの見方が広がっている。死者数は数百人に上るとのウワサも流れている。当局は死者数の修正で流言の沈静化を狙ったとみられるが、市民の不信感は膨らむ一方だ。

 当局は早急に地下インフラの改善に取り組むことを約束。27日には、共産党北京市委員会の郭金竜書記ら幹部が甚大な被害に見舞われた房山区を訪れ、犠牲者を追悼した。インターネット上では「遅い謝罪だ」などの批判よりも、慰問を好意的に受け止める声が目立っており、規制が働いていることをうかがわせる。

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