リラックスした表情で体をほぐす川澄(右)。ミドルシュートでスウェーデンGKを狙い撃ちする。左は沢(撮影・山田俊介)【拡大】
白いシートの向こう側が活気づく。27日、非公開の紅白戦。左サイドに入ったMF川澄は、25日のカナダ戦の開幕弾に気分も上々。必殺シュートの軌道を思い描いた。
「相手のGKが前に出てくるのであれば、遠めのシュートを打っていくと思う」
過去の対戦成績4勝2分け4敗のスウェーデンの弱点を徹底的に突く。昨夏W杯準決勝(3-1)の対戦ではGKリンダールからロングシュートを含む2発を決め、世界にその名を知らしめた。「あのときも前に出てくるのが分かっていた。データを含めて狙いたい」。
同GKは25日に4-1で勝った南アフリカ戦でも不用意にペナルティーエリア外に出て、センターライン付近からのロング弾にバンザイ。唯一の被弾を喫した。元日本代表GK川口能活(磐田)らと同じで、1メートル79と長身に恵まれながら動き回る特徴がある。
この試合を視察した佐々木監督は「ミドルを狙え」と即指示。実は4月に対戦が決まると、ミドルシュートを狙いやすいボランチのMF阪口へ、所属先の日テレを通じて特訓を言い渡した。悪い癖が直らない相手GKへ、早くから“ミドルの雨”を降らせる算段を立てた。
しかも川澄は、北欧諸国を相手に5戦5発とキラーぶりを発揮。大型DF陣は小回りが利かない分、身長1メートル57の小兵はチーム屈指の運動量でかき回せる。「(相手が)大きいのは好きですね。あそこのピッチ(コベントリー競技場)は体重を乗せると、芝がはがれる。体重移動が難しいのでは」。初戦に続く連弾へ、目を光らせた。
前日の26日は関塚ジャパンが世界王者スペインを撃破。「同じ種目でやっているし、どちらにも意地がある。いい意味でライバル視している。相乗効果というか、女子も負けられない」と刺激を受けた。
宿舎では乾燥対策としてバスタブに湯を張り、ベッド横にも熱湯を置いている。「お肌の状態もいいですかね?」。お肌に負けないビューティフル弾を決め、早々に決勝トーナメント進出を決める。
★決勝トーナメント進出には
日本はスウェーデンに勝って勝ち点6とすれば、最終戦を残して決勝T進出の8強入りが決まる可能性がある。カナダ-南アフリカが引き分ければともに勝ち点1で、最終第3戦に勝っても勝ち点を4にしか伸ばせない。カナダが勝てば、スウェーデンとともに勝ち点3で並ぶが、両チームは最終戦で対戦するため、どちらかは日本を下回る。南アが勝った場合は最終戦に持ち越される可能性がある。いずれも、なでしこの勝利が前提となる。
(紙面から)