北海道電力函館支店への捜査機関などからの問い合わせ情報を盗み出したとして、函館中央署は27日、同支店お客さまセンター担当の社員小林めぐみ(36)=函館市大森町=と、弟で山口組系暴力団組員小林大幸(35)=同市陣川町=の2容疑者を窃盗の疑いで逮捕し、発表した。いずれも容疑を認めているという。同署は、少なくとも9世帯の情報が漏れていたとみており、動機などを調べている。
同署によると、めぐみ容疑者は大幸容疑者と共謀し、2月16日午後6時半ごろ、支店のパソコンを使い、顧客に関する警察からの問い合わせ内容などが書かれたリストを印刷して持ち出した疑いがある。リストには顧客の住所や氏名も含まれていたという。
めぐみ容疑者は「弟に頼まれて数年前から何回かやった」と話し、大幸容疑者は「姉に頼んだ」と話している。同署は、情報が暴力団に流れていた可能性もあるとみている。