伊勢日記～西村祥二の人生フルスイング!～

自殺がバレないように俺は中から鍵をかけた

リビングに遺品を並べ……

遺書をパソコンに映し……

そんな感じで

で、意識が戻ってきた時には、ばあちゃんが家に帰ってきていて、ドアが開けられずに三交ホームの人たちとドアをこじ開ける話をしていたようだ

あとから聞いた話なんだが。

生きてるのか死んでるのかわからなかった俺は、ベランダに出た

分かったよ

自殺、できなかったな
って

暑くて、眩しくて

しかも裸足が痛くて

ああ、ミスったな、って

で、ドアをドンドン叩く音がして、でも開けたくはなかった

自殺未遂がバレたら、カッコ悪すぎる

で。

ドガシャーン
みたいな音がして

ああ、ついに破られたか、って

そしたらばあちゃんの知り合いのサノさんが来てました

うちのマンション、ベランダが隣の部屋と繋がってて、突破できるんだよな

で、そっちから入ってきたみたいです

いろいろ励まされました

目頭がね

熱くなりました

で、ベランダから地面ばっかり見てて

そしたら、ユーイチが。

ユーイチが来てて

今日ユーイチが来るなんて聞いてなかったから、誰かが呼んだんかな、みたいな

そしたら、アイツ

しばらく俺が無反応だったことを疑って、気にして、様子をみにきてくれたみたい。

お前、俺を泣かせる気か

とりあえずリビングはヤバい空気だったからばあちゃんの部屋に入れて

しばらく話してた

そしたら今度はツヨシが来て……

「様子見にきた」
って

もう、目頭がヤバかった

泣けてきたよ

お前ら、やめてくれ

そう思った

アイツら良い奴すぎる

ホンマに

はぁ……

アイツら……

何やねん……

ホンマに今でも涙が出るわ

でゎ

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