「韓国に輸出される牛肉は、米国の安全基準を完全に満たしていてこそ輸出が可能になります。どの業者でもBSE(牛海綿状脳症)の牛肉を輸出するというのは想像することすらできません。そのようなことが発生すると、米国の牛肉産業全体に災いがもたらされるはずで、畜産農家が決して容認しないでしょう」
米下院の外交委員会・アジア太平洋環境小委員会(亜太小委)のエニ・ファレオマバエガ委員長は12日、韓国特派員団との記者会見を自ら要請した。米国領のサモアが選挙区の同氏は、昨年2月、日本軍慰安婦強制動員被害者の女性らを招請して、米議会史上初の聴聞会を開催しており、マイク・ホンダ議員と共に慰安婦動員糾弾決議案の議会通過に決定的な役割を果たした親韓派の議員だ。
ファレオマバエガ委員長は、「間違った情報による不安を軽減し、なにが問題なのかを突き止めるために、亜太小委で聴聞会を開く案を真剣に考慮してみる」とし、「米農務部、貿易代表部は勿論、韓国の科学者と専門家らも招待することができる」と述べた。
そのうえで「最も重要なのは、(輸出と輸入業者が)金を稼ぐことではなく、韓国人の安全と健康だ」とし、「米国で消費される米国産牛肉と同じ基準を満たす牛肉が韓国に輸出される」と強調した。
韓国の一部で「米国の国内消費用とは違う、年齢の高い牛の肉が輸出される」という噂が広がっていることについては、「米国の業者らが輸出の際、米国の消費者に適用するのと違う基準を適用することはあり得ないことだ」と述べた。
これに関連し、ある経済界の消息筋は、「米国内で消費される牛肉の95%ぐらいが30ヵ月以下の牛の肉であるのは、米国の畜産業の供給そのものがほとんど30ヵ月以下であるからだ。わざと若い牛の肉だけを供給しているわけではない。供給そのものが95%対5%であるため、消費もそのように行われているのだ」と説明した。
ファレオマバエガ委員長は、「韓国内の一部で在米韓国人のコミュニティに対し、『どうして母国の味方にならず、米国業者の肩を持つのか』という批判が浴びせられるという話を聞いてショックを受けた」と述べ、「マスコミの役割が重要だ。誤解とデマではなく、真実が伝わるようにしてほしい」と訴えた。
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