虎の総力をかけた一戦のはずだった。後半戦スタートの前夜は0‐6の惨敗。試合後、指揮官は「明日はもう、タイガースとしての意地を見せる」と予告した。だが終わってみれば、この日も老練な中日野球にひねられただけだ。
1点をもぎ取り、1点を守りきる。五回、鳥谷のタイムリー二塁打で先制したところまでは、思い描いた通りの展開だった。だが、その先が続かない。その裏、四回までは快調だった久保が下位打線につかまり同点。六回にも失点し、あっという間に立場が逆転した。
問題は、どちらの回にも守備の乱れが絡んだこと。五回は1死一塁から谷繁の痛烈な三ゴロを新井良が左胸に当てたものの捕球できずピンチを招き、失点につながった。