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乙武さんの後に道ができた

森口朗

2012年07月27日 09:00

以下に書くことは、乙武洋匡さんご本人が、御著書や他のどこかで書いているかも知れません。

乙武さんは都立名門高校の出身ですが、小中学校は都内の区立小学校、区立中学に通っていました。

幼少期の彼の保護者は、両手両足のない彼が健常者と同じように学校に通えるようにと、

彼がそれぞれの学校に入学する前(あるいは後?)に、学校にスロープを設置するように要求したそうです。


都内には肢体不自由児のための特別支援学校(当時は養護学校)がありますから、彼の親の要求は極めて理不尽に感じたと当時の学校関係者から聞きました。

「自分たちが設備を理解した上で選択したんだろう。だったら設備が不便だったとしても文句を言わないで、

誰か雇うなり親がついてくるなりして、乙武君を抱っこでもしてあげれば良いじゃないか」

それが本音でしたが、乙武さんサイドの強い要求によってスロープが設置され、

教室の場所も通いやすい1階のするなどした結果、彼は無事義務教育期間を健常者の同級生として過ごすことができました。


それらの学校に設置されたスロープは、現在、車椅子の児童・生徒はもちろん、おじいさんやおばあさんが孫の授業を参観する時にも役立っているはずです。

当時はモンスターペアレンツ(そんな言葉はありませんでしたが)扱いされていた乙武さんの保護者によって、現在、助かっている人がいるのです。


数日前のブログで紹介した、いじめ加害者を処罰したら「そのせいでウチの子が自殺したら責任とれるのか」と学校を脅す親と

乙武さんの親を同じ言葉で呼ぶのは決してふさわしいとは私には思えません。


時々、危なっかしい発言をして物議をかもす乙武氏ですが、そして彼の発言に怒りを感じる時もしょっちゅうありますが、

それでも、私はこの「偉大な障害者」が好きなんだなと、下の記事を読んで思いました。


(朝日新聞デジタル版より転写)

「人生が輝く日 必ず来る

 生きていても楽しいことなんてない。君は、そう思うかな。でも、君がつらい目にあっているのは、だめな人間だからでも、劣っている人間だからでもない。

 僕は2007年から3年間、小学校の先生をしていた。当時の教え子は23人いて、みんな今、中学1年だ。どの子にも、いいところがいっぱいあるのを僕はよく知ってる。

 君にもすぐに会いに行き、いいところをいっぱい見つけて、「大丈夫だよ」と抱きしめてあげたい。でも、そうもいかないから、ここで伝えておくね。

 僕は先天性四肢切断という障害で両手両足がない。でも僕を認め、必要としてくれる家族や仲間のおかげで幸せに過ごしてきた。

 僕を認めない人、嫌う人、批判する人もたくさんいる。先生だったころは、同僚の先生たちと考えが合わず、否定されてばかりでしんどかった。

 誰にでも、合う人、合わない人の両方がいて、どちらの人たちの間に身を置くかで、毎日の楽しさや輝きは全然違う。君にも、将来出会うはずの仲間がいる。人生が輝き出す日は必ず来る。生きよう。学校を休んだって転校したっていい。

 すぐできることを一つ、教えてあげるね。

 君が受けているいじめをノートに書いてみるんだ。誰が何をしたか。周りはどう反応したか。君はどんな気持ちだったか。できれば、毎日書き続けよう。

 書けば気持ちが整理できる。何がつらく、自分がどうしたいか、どうしてほしいかが見えてくる。問題がこじれたときには、君を守る証拠にもなる。そして何より、その記録の厚みは、君が耐えに耐えてきた強さの証しになるんだ。(おとたけ・ひろただ=作家)」

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教育評論家。著書に『日教組』『いじめの構造』など

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