【ソウル=島谷英明】韓国銀行(中央銀行)が26日発表した4~6月期の国内総生産(GDP、速報値)は実質で前期比0.4%増えた。伸び率は2四半期ぶりに縮小し、前期の0.9%から半減となった。欧州債務危機を背景とした世界経済の後退に伴い、最大のけん引役である輸出が不振だった。個人消費や設備投資の低迷にもつながり、韓国景気の減速感が一段と鮮明になった。
4~6月期の成長率0.4%は、ほぼ市場予想通りだった。韓銀は四半期の年率換算成長率を公表していないが、推定で1.5%とみられる。韓銀は7月以降の緩やかな回復を前提に、今年通年では3.0%と予想している。
4~6月期の輸出は前期比0.6%減と2四半期ぶりにマイナスに転じた。鉄鋼製品や石油化学製品などの中間財を中心に落ち込みが目立った。自動車輸出も速報ベースで84万6000台と同0.8%減った。
通貨ウォンは1ドル=1100ウォン台前半と安値圏での推移が続いている。しかし、世界的に需要自体が減少する中で輸出を押し上げる力は限られている。国・地域別では欧州連合(EU)向けだけでなく、EUへの輸出が多い中国向けも減速している。
中国や米国などの景気の先行き不透明感から、輸出企業の間では製造設備の増強や更新を控える動きが広がった。設備投資は機械類を軸に同6.4%減。2四半期ぶりの大幅なマイナスとなり、成長率の足を引っ張る要因になった。
GDPのほぼ半分を占める民間消費は前期比0.5%増だった。プラスは2四半期連続だが、伸び率は前期の1.0%から縮小した。国内自動車販売は同1割増えたものの、大型スーパーの売り上げは6月まで3カ月連続で前年実績を下回った。衣料品や家電製品の低迷が目立っている。
韓国、GDP、韓国銀行
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