野田首相ほか民主党幹部を輩出した松下政経塾が入り口にされ……
赤いスパイへの警戒感覚ゼロの野田民主党政権を中国への機密情報「筒抜け政権」と命名する
(SAPIO 2012年7月18日号掲載) 2012年7月26日(木)配信
文=山村明義(ジャーナリスト)
今年6月、警視庁が摘発した李春光・中国大使館一等書記官事件。表向きの理由は「公正証書原本不実記載等」の容疑だが、「中国人スパイ事件の象徴」として注目を浴びた。とりわけ、現政権の民主党と「中国人スパイ」とのつながりに国民は驚きを隠せなかった。しかし、問題はこれだけではない。両者のつながりは、もっと深いところから発生している。ジャーナリスト・山村明義氏がレポートする。
「今回の中国人スパイ事件は、民主党政権の中に相当根深い病巣がある。警視庁内部でも“もし可能なら、10人以上の国会議員を事情聴取したい”という話もあったようだ」
外事公安警察関係者がこう明かす。
彼らの捜査で鳩山・菅・野田と3代続いた民主党政権の約2年10か月間、日本国内の「中国人スパイ」たちが、政権内部を驚くほど広範囲に蝕んでいたことが明らかにされた。
実際に、中国大使館経済部に所属していた李春光容疑者と何らかの形で交際していた民主党の国会議員は数多い。
現時点で判明しているだけでも鹿野道彦前農林水産大臣、筒井信隆前農林水産副大臣など中国と直接取引のある企業に近い農水族議員の他に、本多平直現首相補佐官、森岡洋一郎衆院議員ら松下政経塾出身議員。
菅直人内閣時には官房長官を務めた枝野幸男経済産業大臣は、「李氏とは、秘書である妹を含めた事務所ぐるみの付き合い」(外事警察関係者)とされ、日本の首相官邸の奥深くまで侵食していたことが発覚。「判明しているだけでも、少なくとも李と懇意の国会議員は10人を超え、全体では約50人に迫るのでは」という説もある。
とりわけ「政界の登竜門」と呼ばれる松下政経塾OBには衝撃を与えた。事件発覚直前に中国へ帰国した李容疑者は、政経塾20期の海外インターンとして1999年に入塾していたからだ。創立者の松下幸之助の声が絶対的な影響を与える松下政経塾では、「これからはアジアの時代だ」という理念により、93年の宮田義二塾長時代から代々、中国社会科学院の推薦でインターンを受け入れるようになった。 91年、松下政経塾は中国社会科学院日本研究所との間で「友好交流と研究・活動協力に関する議定書」を結んだ。そして93年9月、北京で行なわれた2回目のシンポジウム「国際新秩序の中の日中関係」に、松下政経塾側は当時の塾生を含む44名の派遣団を送っている。
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