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夫婦自宅で殺害 包丁?切られた傷 男逃走 会津美里

殺害された遠藤さん夫婦の自宅を調べる福島県警の捜査員=26日午後0時半ごろ、福島県会津美里町穂馬

 26日午前5時40分ごろ、福島県会津美里町穂馬、病院事務員遠藤信広さん(55)方で、遠藤さんと妻の看護師幸代さん(56)が倒れているのを信広さんの母(88)が見つけ、間もなく死亡が確認された。2人の遺体には刃物で切られた傷が数カ所あり、県警は殺人事件として捜査を始めた。
 会津若松署捜査本部によると、信広さんは2階寝室の床、幸代さんは1階廊下で、それぞれあおむけで衣服を着た状態で発見された。自宅内から血の付いた包丁が見つかった。部屋も荒らされていた。
 母が早朝、自宅庭の草むしりをしていたところ、室内から幸代さんの悲鳴が聞こえ、自宅に戻ると2人が倒れていた。
 同じころ、遠藤さん宅から出て行く男が目撃されており、捜査本部は関連を調べている。
 近所の住民によると、幸代さんの悲鳴が聞こえた直後、青い半袖の服を着た若い男が遠藤さん宅から出てきたという。
 捜査本部は27日、遺体を司法解剖し、詳しい死因を調べる。
 一家は信広さんと幸代さん、母の3人暮らし。信広さんと幸代さんは会津若松市の竹田総合病院に勤務し、信広さんは業務部長、幸代さんは看護ステーション所長を務めていた。
 現場は会津鉄道芦ノ牧温泉駅から北西に約1.5キロの山沿いの集落。

◎10戸の集落、早朝凶行

 凶行が静かな農村の朝を切り裂いた。福島県会津美里町穂馬で26日、病院事務員遠藤信広さん(55)、看護師幸代さん(56)夫婦が殺害された事件。10戸が暮らす会津盆地の小さな集落は、突然の恐怖に震えた。
 「玄関から入ったら1階廊下は血だらけだった」。近所の女性(85)は事件発生直後、助けを求めてきた信広さんの母(88)とともに、信広さん夫婦の自宅に向かった。
 「廊下に幸代さんがあおむけに倒れていた。呼び掛けたが返事はなかった」と話す。
 事件当時、普段通り農作業をしていたという同じ集落の女性(69)は「この季節は午前4時から、野菜を収穫している。そんな事件があったと思うと、怖くて作業ができない」とおびえていた。
 近所の人によると、夫婦は会津若松市の同じ総合病院に勤めていたが、別々に車で出勤することが多かったという。
 近所の男性(69)は「2人とも温厚な人だった。25日夜は月1回の集落の寄り合いがあり、信広さんが元気な姿を見せていた。福島市の大学に進学して離れて暮らす長男も4年生になり、将来を楽しみにしていたのに」と唇をかんだ。


2012年07月27日金曜日


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