2011年11月 7日

反原発・反失業の闘いのうねり全世界「99%」の反乱の先頭に 大恐慌と対決し非正規職撤廃・TPP粉砕へ 6000人が被災地・フクシマと連帯 11・6日比谷 "原発とめるまで闘う" 労働者の団結が社会変える

週刊『前進』08頁(2511号1面1)(2011/11/07)

反原発・反失業の闘いのうねり全世界「99%」の反乱の先頭に
 大恐慌と対決し非正規職撤廃・TPP粉砕へ
 6000人が被災地・フクシマと連帯
 11・6日比谷 “原発とめるまで闘う”
 労働者の団結が社会変える

(写真 結集した5950人が「職場闘争と、闘う労働組合を取り戻し、新自由主義を粉砕して社会を労働者の手に取り戻すために団結しよう」とこぶしを突き上げた)

 11・6全国労働者総決起集会が東京・日比谷野外音楽堂で開かれ5950人が結集し、福島原発事故と再稼働、大失業と非正規化攻撃に対する総反撃を宣言した。大恐慌下の新自由主義攻撃との闘いの渦中にある韓国やアメリカなど世界の闘う労組代表が参加した。ストライキで闘う動労千葉や動労水戸、1047名解雇撤回を闘う国鉄労働者を先頭に、日本の階級的労働運動復権の闘いが、全世界の「99%」の労働者人民の反乱の先頭で、プロレタリア世界革命に合流しつつあることを確信させる集会となった。この集会の大成功と階級的気概をもって、野田政権の原発再稼働・TPP交渉参加強行を粉砕し、11〜12月へ進撃しよう!(発言紹介など次号続報)
 司会は動労水戸平支部の川俣辰彦さん、ふくしま合同労組委員長の市川潤子さん。開会は本集会の呼びかけ4団体のあいさつから始まった。
 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の高英男副委員長は、昨年7月から4カ月に及んだ産業ゼネストで関西の建設現場の8割をストップさせた闘いを報告し、全国金属機械労働組合港合同の中村吉政副委員長(写真)は「現在の労働組合の責任と課題は、どんな社会をどうつくるかの展望を明らかにすること。団結こそ命」とアピールした。動労千葉の田中康宏委員長は、運転基地統廃合反対の指名スト突入を報告し、「大失業と原発事故の根っこは同じ。職場から新自由主義に立ち向かおう」と呼びかけた。国鉄闘争全国運動の呼びかけ人・伊藤晃さんは「資本主義を揺るがす世界の民衆運動と合流を」と訴えた(8面に関西生コン支部と動労千葉の提起を掲載)。

 新自由主義と闘う国際連帯

 国際連帯アピールで、韓国代表団32人が登壇し民主労総ソウル本部のイジェウン本部長が「新自由主義は労働者がつくり出した価値と生産性を一握りの資本家が独り占めにする社会構造をつくり出した。韓日の労働運動が世界の運動と合流し、新自由主義の息の根を止めよう」と呼びかけた。
 アメリカからはILWU(国際港湾倉庫労働組合)ローカル21のダン・コフマン委員長が全国一般東京ゼネラルユニオンの通訳で発言した。コフマンさんは、伊藤忠商事などが出資する企業が労働協約を破って組合員の採用を拒否していることに抗議し、港湾の穀物列車を実力で阻止した闘いを報告。「資本と大企業の欲張りにノー! 史上最悪の財政詐欺で数兆㌦を労働者から盗んだウォールストリート(金融街)に対する占拠闘争が全米と世界に広がっている。連帯を」と訴えた。
 ドイツからは「マルクス主義イニシアティブ」のディーター・エルケンさんと「職場・組合・社会運動フォーラム」のラーベン・ブロンシュタインさんが発言した。滞日・在日外国人の仲間が多数壇上に並び、クルド、バングラデシュ、ビルマ、インド、イランなどの代表が訴えた。
 集会カンパのアピールと韓国民主労総の律動隊「コットゥソニ(茜=あかね)」の演技をはさみ、大挙参加した被災地の仲間たちが登壇した。福島からは福島県教組の清野和彦・元委員長と「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の中手聖一さん、佐藤幸子さん、椎名千恵子さんが発言。清野さんは「いま福島市の放射線量は1・18マイクロシーベルト。一般人の入れない放射線管理区域より高い」と警鐘を鳴らし、中手さんは「除染と称して目の前の命を守らずにどうする」と政府を批判した。さらに仙台市職労の神保美彦副委員長が「復興特区というさらなる新自由主義を許さない」と述べた。

 三里塚が労農連帯アピール

 「闘いの最前線から」の発言では、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長(写真)、憲法と人権の日弁連をめざす会・森川文人弁護士、原発と闘う医師たちを代表して広島高陽第一診療所の医師・吉田良順さん、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)事務局長の織田陽介さん、とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長の西川重則さん、沖縄行動団代表の宮城盛光・北中城村議らが発言した。
 この中で萩原さんは「農民は労働者の同盟軍だ。TPP(環太平洋経済連携協定)参加をねらう野田政権と徹底的に闘おう」と訴えた。また吉田さんは「闘う医療施設を福島につくる」と決意を語った。
 西川さんは10月21日に憲法審査会が始動し、明文改憲の第1ラウンドが終わったことに強い警鐘を乱打。宮城さんは普天間基地の辺野古移設阻止を訴えた。

 青年・学生のパワーあふれ

 「1047名解雇撤回・国鉄闘争勝利にむけて」で多数の国鉄労働者が登壇。青年部を再建した動労千葉青年部長の北嶋琢磨さんや、この10月に動労水戸に加入した青年労働者を始め、動労千葉争議団の中村仁さん、国労小倉闘争団の羽廣憲さん、国鉄闘争全国運動の手嶋浩一・元国労九州本部書記長が発言した。手嶋さんは「玄海原発再稼働阻止の九電本社座り込みは201日目だ。11・13現地1万人集会へ」と呼びかけた。
 決意表明は自治体、教労、郵政、医療、合同労組、全金本山労組、福島の青年労働者と全学連の斎藤郁真委員長らが行った。斎藤委員長は「大学で2度と原発推進の研究はやらせない。それが福島と学生の連帯だ」と訴えた。
 発言の最後に関生支部執行委員の武谷新吾さんが「若い人に負けないで体を張って闘う」と閉会あいさつ。全国金属機械港合同・昌一金属支部の木下浩平書記長の音頭による団結ガンバローで集会を締めくくった。
 デモは警察と右翼の妨害を粉砕して東電本店に怒りをたたきつけた。銀座〜東京駅を通るデモが都心を席巻した。

(写真 大挙して集会に参加した被災3県の労働者住民が登壇、大きな声援と拍手が送られた。子どもたちを放 射能から守る福島ネットワークの中手聖一さん、佐藤幸子さん、椎名千恵子さんは、経産省前座り込み行動でつくった指編みロープの地球を掲げながら、政府を 厳しく批判した)