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恐ろしい国ニッポン みんながツルんで個人情報丸裸- ゲンダイネット(2012年7月26日10時00分)

 <勤務先や借金、家族構成まで売られている>

 

  警察の腐敗もここに極まれりだ。愛知県警の捜査で解明された“個人情報売買ビジネス”には、現職の警察官らがドップリかかわっていた。

  逮捕されたのは、長野県警巡査部長の石黒俊雄容疑者(60)ら3人。職権を悪用し、車検証に記載された個人情報を愛知県の調査会社に漏らしていたが、その数、約3年間で4800件に上るというから衝撃だ。

  事件の発端は2年前、何者かが愛知県警捜査幹部の自宅や携帯に電話をかけ、「おまえにも家族がいるだろう」と脅迫。第三者が知り得るはずのない近親者の個人情報までチラつかせたことだった。

 

  捜査の結果、解明された個人情報の売買ルートはこうだ。

  (1)依頼者が、知りたい人物の情報調査を探偵業者Aに依頼(2)探偵業者Aは、“売買ルートの束ね役”とされる愛知の調査会社Bに、対象の個人情報取得を依頼(3)調査会社Bは、情報源につながる別の業者Cを探偵業者Aに仲介――。

 「『長野県警ルート』では、巡査部長らに車検証の情報を流させたのは、長野県警OBの探偵業者(C)でした。依頼人は、愛知の調査会社(B)です。漏洩ルートの情報源には、司法書士や貸金業者も含まれ、戸籍情報や借金情報まで売り買いされていました。愛知県警の捜査幹部の携帯番号を調査会社に売っていたのは、岡山市のソフトバンク代理店の元店長です。依頼主は、調査会社の主要な顧客であり、山口組弘道会のスポンサーとみられる名古屋の風俗店『ブルーグループ』でした」(警察関係者)

  暴力団も連なる売買ビジネスに、警察官やOBが一枚も二枚もかんでいたのだ。

  巷では「スマホから個人情報ダダ漏れ」なんて騒いでいるが、そんな次元じゃない。

 「長野県警のケースは氷山の一角でしょう。本来、警察官が個人情報を照会する場合は上司の決裁が必要ですが、チェック機能はザル状態ですからね。全国レベルで調査をすれば、似たような汚職に手を染めた警察官はゾロゾロ出てくるのではないか。今回は車検証の情報でしたが、警察は前科・前歴も調べられるし、地域の巡回連絡カードを作っているから、勤務先や家族構成まで売買されている可能性があります」(捜査事情通)

  この国に住んでいる限り、個人情報は丸裸だと思っておいた方がいい。

 (日刊ゲンダイ2012年7月23日掲載)

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