ライフ給食の冷凍ミカン 放射性物質が基準値以下でも使用中止+(3/3ページ)(2012.6.12 07:49

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給食の冷凍ミカン 放射性物質が基準値以下でも使用中止

2012.6.12 07:49 (3/3ページ)
給食の放射性物質を検査する職員。横浜市の冷凍ミカンから検出された1キロ当たり3・2~11ベクレルは、精度の高いゲルマニウム半導体検出器だから測れたといえ、他の検査機器では小さすぎて不検出となる値だ=横浜市磯子区の横浜市衛生研究所

給食の放射性物質を検査する職員。横浜市の冷凍ミカンから検出された1キロ当たり3・2~11ベクレルは、精度の高いゲルマニウム半導体検出器だから測れたといえ、他の検査機器では小さすぎて不検出となる値だ=横浜市磯子区の横浜市衛生研究所

 より大きな問題は、子供の放射性物質に対する理解を妨げる点だ。給食で使用しないことは、「基準値以下でも放射性物質が検出されたものは食べられない」と示したことになる。

 放射性物質について正しく理解し、正しく恐れ、正しく判断することができるようになるには教育の力しかない。その教育の場で、科学的根拠を無視した対応を取ることが子供に与える影響は計り知れない。

科学教育不足の弊害か

 日本科学教育学会会長で愛知教育大学理科教育講座の吉田淳(あつし)教授の話

 「専門家が決めた安全基準はかなり厳しい数値といえ、それを大幅に下回る食品を給食で使用しないのは過剰な対応だと思う。これによる野菜・果物不足の方が体への影響が大きいと考えるべきだ。ただ、放射線や放射性物質については、行政担当者、教員ともに正しく理解している人がそれほど多くないのが現状で、これまでの科学教育不足の弊害の大きさを痛感する。子供たちへの影響を考えれば、行政担当者や教員には放射線や放射性物質を正しく理解し判断できる科学的素養(リテラシー)を身に付けてもらいたい」

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