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関西電力が免震棟の概要公表 最大千人収容、県内3原発に

(2012年7月23日午後7時06分)

拡大 免震事務棟のイメージ図 免震事務棟のイメージ図


 関西電力は23日、福井県の大飯、高浜、美浜の各原発で2015年度末からの運用開始を予定している免震事務棟の仕様概要を公表した。地上8階、地下1階で収容想定人数は最大1千人。東京電力福島第1原発では事故制圧の拠点となった重要な施設で、7日分の食料や水、燃料を備蓄して万一に備える。

 関電の各原発は現在、地下1階に緊急時対策所を設けているが、福島事故を受け、地震と津波に複合的に襲われても継続して事故対応できるよう指揮機能の強化が課題となった。免震事務棟が設置される前に大飯3、4号機の再稼働を判断した政府に対しては批判も出ているが、関電は「中央制御室横の会議室で代替できる」としている。

 免震事務棟は高さ約46メートルの鉄骨・鉄筋コンクリート。建屋の総面積は6千平方メートル。事故制圧の初動要員を含め事故初期には360人の収容を想定し、120床の仮眠室を用意する。その後は最大1千人が事故対応に当たることができる。

 想定する最大の揺れ(基準地震動)の2倍の裕度を確保し、福島事故を教訓に11・5メートルの津波に耐えられる高所に建設地を選定する予定。

 放射線の防御策として壁の厚さは70センチとし、粒子・ヨウ素除去フィルター付きの空調設備を備え、窓の数は必要最小限に抑える。屋上にはヘリポートを完備。光通信や衛星通信システムを設置して通信・連絡手段を確保し、非常用発電機を3台置く。

 3原発とも既にボーリング調査を始めた。13年度中に敷地造成を終え、建設に着手する予定。

 

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