東電値上げ:使用量多い家庭の負担重く
毎日新聞 2012年07月25日 23時29分(最終更新 07月25日 23時53分)
もっとも、値上げ前から料金は上昇している。電気料金には、原価を洗い直す本格値上げの他に、原油や液化天然ガス(LNG)など燃料価格の変動を価格転嫁する「燃料費調整制度」があるため。東電の標準家庭の料金は、東日本大震災前の昨年2月に6234円だったが、原油上昇などで今年7月は7063円と13%上昇した。
さらに、固定価格で再生エネの買い取りを電力会社に義務づける制度が7月にスタートし、買い取り費用の価格転嫁分として8月分から標準家庭で63円が上乗せされた。9月にはこれに本格値上げが加わる一方、燃料費調整による引き下げもあり、標準家庭の料金は7548円となる。
家庭は節電などの生活防衛策を求められる。電気料金は、同時に使用できる電力を定めた「契約アンペア」に応じて基本料金が変動する仕組みで、契約アンペアを引き下げて基本料金を抑えるなどの動きもありそうだ。ただ、契約アンペアを下げると、複数の家電を使うときにブレーカーが落ちやすくなる。