フィアンセとの思い出074
橘龍之介 フィアンセとの思い出074
(主人公) | はい…。 |
(主人公) | 父は、無事です。検査でも問題がなく… それに…今日、私がここに来ることも 了承してくれました。 |
(主人公) | いいえ。 私が、選んだんです。 |
(主人公) | 母が贈ってくれたものです。 1年も前から…用意してくれていたと 聞かされました。 |
(主人公) | ありがとうございます…。 イギリスの老舗ブランドの デザイナーのドレスだそうです。 |
(主人公) | (た、橘さんが…そんなこと…) |
(主人公) | 橘さ…いえ、 龍之介さん…。 |
(主人公) | 世間知らずのくせに 意地っ張りのガンコ者ですけれど こんな私で良ろしければ… |
(主人公) | 喜んで…。 |
(主人公) | りゅ…龍之介…さんっ。 |
橘 龍之介 | 最初は…どうせ異世界のお嬢様が 育ちの悪い俺になど、見向きもしないんだと… |
橘 龍之介 | ならば、こちらも心など 必要ないと… そう思っていた。 |
橘 龍之介 | だが、すぐに… おまえが、ただの箱入り娘でないことが わかった。 |
橘 龍之介 | いつしか… おまえを自分のものにしたいと… |
橘 龍之介 | 俺のものになってくれるのならば …どんなことからでもおまえを 守ってみせると、そう考えていたのに… |
橘 龍之介 | 気づいたら、俺自身が おまえに守られ…心を癒されていた。 |
(主人公) | (……龍之介さん) |
橘 龍之介 | 俺は…おまえという存在そのものに …救われたんだ。 |
橘 龍之介 | この、心の底から温まるような 気持ちを…これより先、 おまえに返していけるよう努力する。 |
橘 龍之介 | おまえを幸せにしたい…。 愛している。○○…。 |
(主人公) | (この人と一緒に…幸せになりたい) |
(主人公) | (ううん…違う。 この繊細で、優しい人を… 私が幸せにしてあげたい…) |
(主人公) | (ずっと…いつまでも ずっと…) |
- 最終更新:2012-06-13 14:52:13