皇室:三笠宮ご夫妻が句集『夕虹』を刊行 指導の鷹羽さん「余情に富む」

毎日新聞 2012年07月24日 東京夕刊

 心臓の手術を受け入院中の三笠宮さま(96)と妃殿下の百合子さま(89)が共著の句集『夕虹』(角川書店)を今月、刊行した。2人の俳句の指導に当たってきた毎日俳壇選者の鷹羽狩行さんは「句集ができると自ら句作を見直す機会にもなり、さらに作りたくなるもの。早くお元気になられて、また俳句に取り組まれることを願っています」と、三笠宮さまの全快を祈っている。

 三笠宮さまの俳号は「若杉」、百合子さまは「ゆかり」。ご夫妻は戦後間もなく星野立子に師事して俳句を始め、1957年には共著の句集『初雪』も出した。70年代以降は多忙となり遠ざかっていたが、6年前から句作を再開。今年5月まで月1回、東京・赤坂の三笠宮邸で鷹羽さんの指導を受けた。

 今回の句集は昨年10月、2人が結婚70周年を迎えたことから、鷹羽さんが記念の出版を勧めた。若杉作品、ゆかり作品各600余句の中から150句ずつを収録した。

 鷹羽さんは「三笠宮さまは骨格のしっかりした句、妃殿下は気品のある美しい句と持ち味は違うが、ともに余情に富む」と評価する。特に三笠宮さまは「まづ枝が動き飛び出す雀(すずめ)の子」の句のように「観察の目が確か」で、戦争体験や東日本大震災など社会的な題材にも取り組んでいる。「和歌と違い、もともと俳句は庶民の文芸。皇室の方が熱心に句作された例は聞いたことがない」と鷹羽さんは話す。

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