京都市、震災がれき処理見送り
東日本大震災で発生した宮城県の震災がれき処理を検討していた京都市は25日、受け入れを見送ることを決めた。同県で処理のめどが立ったため、同日、環境省が市に協力要請しない方針を伝えた。これにより京都府内でがれきを受け入れる自治体はなくなった。
宮城県が同日示した災害廃棄物処理実行計画で、可燃物の協力要請について現在調整中の自治体と、すでに受け入れている自治体(青森、山形、福島、茨城4県と東京都)に限るとし、新たに要請しない方針を決めた。
京都市は市内3カ所の焼却施設で受け入れに向けて試験焼却する方針を示し、5月下旬に処理の安全性を検証する専門家委員会を設置。宮城県内のがれき集積場や焼却施設を視察していた。
門川大作市長は「受け入れの必要性はなくなったと考える。今後とも一日も早い復興を願い、幅広い被災地支援に取り組む」とのコメントを発表した。
京都府内では、舞鶴市と京丹波町もがれき受け入れに向けて準備を進めていたが、岩手県でもすでに処理のめどが立っており、環境省が今月3日、年間数万トン規模の処理能力がある自治体を除き受け入れを見合わせるよう要請していた。
【 2012年07月25日 23時00分 】