ロンドン五輪:選手村に星条旗見当たらず テロを警戒
毎日新聞 2012年07月26日 02時30分
選手村が初めて誕生したのは1924年のパリ五輪。期間中は選手たちの安らぎや交流の場となる。68年メキシコ五輪レスリングの銀メダリスト、藤本英男・日体大教授(68)は「各国の料理がバイキング形式で提供された。快適な施設でした」と振り返る。今回の選手村には無線LANなど通信設備が用意され、スーパーや映画鑑賞室など娯楽施設もある。
「一番変わったのはセキュリティー対策」と話すのは、60年ローマ、64年東京五輪のフェンシング代表、田淵和彦・同志社大名誉教授(75)。代表監督などとして84年ロサンゼルス五輪まで関わり「72年ミュンヘン五輪でのテロをきっかけに、次の76年モントリオール五輪から警備が格段に厳しくなった」。それまではIDカードさえあれば選手村に入れたが、以後は荷物チェックなども課され「練習に出るのに1時間、戻るのに1時間かかった」と明かす。