ロンドン五輪:選手村に星条旗見当たらず テロを警戒
毎日新聞 2012年07月26日 02時30分
外壁やベランダには英国のユニオンジャックや日の丸、ドイツなど各国の国旗が並ぶ。日本オリンピック委員会(JOC)などによると、数大会前から徐々に広がり、08年北京大会でも各国の選手が国旗を掲げた。ロンドン五輪組織委員会によると、各国の選手や役員らが個々に判断しているもので、特段の取り決めはない。だが、星条旗は見当たらない。USOCは24日、取材に「建物の中庭には掲げている」とする一方、外から見える位置に掲げていないことを明かした。幹部の一人は「世界情勢も考えてのこと」と話し、テロ警戒の一環と認めた。
「平和の祭典」と言われる五輪だが、72年のドイツ・ミュンヘン大会ではパレスチナ・ゲリラのメンバーが選手村に侵入してイスラエル選手団を急襲し、多数の死者が出る事件が起きた。
ロンドン五輪の選手村の周囲は高いフェンスで覆われ、入村時にはセキュリティーチェックもある。運営に関わるボランティアの男性は「万全の警備を敷いているのでテロを心配する必要はない」と話した。