道南
出生数減り続け過去最少 函館
(07/19 16:00)
【函館】函館市の2011年(1〜12月)の出生数は前年比53人減の1774人(速報値)と4年連続で減少し、記録が残っている1948年以来の最少を更新した。これはピークの約4分の1という深刻さ。若者の就職難や子育て環境の悪さなどから減少傾向は再び強まっているが、市は有効な対策を打ち出せていない。
市によると、市内出生数は「団塊の世代」である49年の7670人が最も多かった。その後は、この世代の子供に当たる「団塊ジュニア」が多く生まれた74年に5483人となり、戦後2度目のピークを迎えた。
出生数が大きく増えたのはこれが最後で、団塊ジュニアの子供に当たる3度目の山は出現しなかった。04年12月に合併した東部4町村の分が加わっても出生数は横ばいで、若者の人口流出が続いていることもあり、10年からは再び減少幅が大きくなっている。
函館市は、10年国勢調査で人口減少数が全国2位。このため市は少子化対策を重視し、4月、市役所内に子ども未来部を新設した。これまで福祉部が担当した保育園や子育て支援、保健所が担当した乳幼児対策など母子保健、教育委員会が管轄した学童保育所など、子供関連の部署を統合し、少子化対策を幅広く考えられるようにした。
ただ、具体的な政策はこれからの検討課題だ。同部の岡崎圭子部長は「少子化の原因は晩婚化や子育ての悩みなどさまざま。安定的な雇用の確保や長時間労働の問題もあり、次の政策展開につながるよう、他の部署とも連携していきたい」と話している。(津野慶)
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