ホトケの顔も三度まで

ノンフィクション作家、探検家角幡唯介のブログ

宮崎美子のすずらん本屋堂

2012年07月24日 19時56分33秒 | お知らせ
ぎりぎりのお知らせになってしまいましたが、本日夜10時からBS11で放映される「宮崎美子のすずらん本屋堂」にゲスト出演します。
先日発売となりました『探検家、36歳の憂鬱』について、お話してきました。

番組HP
http://www.bs11.jp/entertainment/1681/

宮崎さんはテレビで見るのと同じで人当りがよくて話しやすかったが、テレビはやっぱり時間が短くて話足りないところがある。ちなみに収録は今日の午前中にあった。
放送は二時間後です。ぜひご覧になってください。

『探検家、36歳の憂鬱』本日より発売

2012年07月20日 10時00分20秒 | お知らせ
探検家、36歳の憂鬱
角幡唯介
文藝春秋


新刊エッセイ集『探検家、36歳の憂鬱』が、早ければ本日より書店に並びます。

人を食ったようなタイトルですが、これで中身は案外、真剣です。

原稿用紙に換算すると40〜50枚程度の作品が八本並んでいます(冒頭のコンパでもてない作品は短いですが)。個人的に一番面白いかなと思うのは、雪崩に遭って生き埋めになった体験記でしょうか。いずれの作品も、普通の人にはなかなか体験できないことを元手に書いているので、オリジナリティーの高い思索記になったと自負しています。

『空白〜』『雪男〜』より読みやすいし、値段も手ごろなので、ぜひ読んでみてください。


ノンフィクション作家たちとの飲み会

2012年07月17日 19時36分36秒 | 雑記
ここ最近、自分と同じノンフィクションの書き手の方と酒席を共にすることが多い。私の本の書評をいつも書いてくださる稲泉連君を皮切りに、先週はポストの編集者に内澤旬子さんと石井光太さんを紹介していただいた。その二日後には、神楽坂の某酒場の仲立ちにより、同じ時に大宅賞をいただいた『ヤノマミ』の国分拓さんともお会いした。

石井さんは、本は魑魅魍魎的なところがあるが、本人はいたって人当りのいいニコニコした方だった。内澤さんはぶっ飛んでた。国分さんもその作風からは想像もできないほどひょうきんな方で、話も非常に面白かった。国分さんとの飲み会で残念だったのは、私が風邪を引き始めていたため、飲んでいる途中で熱が出てきてしまったことだ。女将が店をしめた後、私の弟が早稲田でやっている油そば屋に行こうと皆で盛り上がったのだが、私は体がだるくてつらかったので、先に帰宅させてもらった。

最近気づいたのだが、ノンフィクションの書き手というのは、どうも10歳ぐらい毎に固まって輩出する傾向があるように思われる。私に近い世代だと、石井さん、稲泉さん、あとは石川直樹君とか、開高賞の水谷竹秀さんも同世代だ。国分さんや内澤さんは10コほど上で、探検部の先輩の高野さんや、服部さんなんかと同世代だ。どういう背景があるのだろう。

さて、9月に発売される『アグルーカの行方』の改稿も終わり、たまっていた書評、エッセイの類もほぼ書き終え、書き物関係の仕事は大方一掃した。『探検家、36歳の憂鬱』の見本も先週届いた。本屋への配本は20日ごろだろうか。文藝春秋8月号の巻末についている同社のPR誌「本の話」8月号に「自著を語る」を書いているので、読んでみてください。

文藝春秋 2012年 08月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
文藝春秋

ノンフィクション連続講座&ロシアルート1再放送

2012年07月01日 17時54分26秒 | お知らせ
作家の石井光太さんがナビゲーターをつとめる「ノンフィクション連続講座」の第三回に、ゲスト講師として出演します。

「“未踏の世界”を書くという冒険」と題し、『空白の五マイル』の執筆の経緯について、石井さんから質問を受けて、答えるというスタイルです。
7月22日(日)、渋谷区北青山のシナリオセンターで午後2時から3時半です。午後4時からはノンフィクション作家の吉岡忍さんがゲスト講師として登場します。

詳しくはこちらのサイトを。
http://youlabo.net/

石井さんは世代も近く、自分の世界観を露骨にぶつけてくるような作品を書く方なので、一度お話する機会があれば、とかねてから思ってました。非常に楽しみです。

ノンフィクションに興味のある方も、そうでない方も、表現について興味がある方なら何かの参考になるかと思います。ぜひ会場に足を運んでください。

     *    *

先日、NHKのBS1で放送した「ロシアルート1の旅」が再放送されます。

▼BS1スペシャル
 「角幡唯介がゆく ロシア・ルート1の旅」
   7月7日(土)14時〜14時50分 前編
          15時〜15時49分 後編

もうひとつ、『探検家、36歳の憂鬱』がアマゾンで予約開始です。宜しくお願いします。

探検家、36歳の憂鬱
文藝春秋

ベスト・エッセイ2012

2012年06月29日 10時10分27秒 | お知らせ
ベスト・エッセイ〈2012〉
クリエーター情報なし
光村図書出版


日本文藝家協会編『ベスト・エッセイ2012』が光村図書出版から発売されました。以前、群像に書いた「探検家の憂鬱」という私のエッセイも収録されています。「探検家の憂鬱」は今度出る『探検家、36歳の憂鬱』にも載せていますが、そっちは多少加筆しています。

帯にはこの本にエッセイが収録された有名作家の名前がいっぱい載っています。私の隣は角田光代さん。「か」行でよかった。
小川洋子、加賀乙彦、角田光代、角幡唯介、亀山郁夫、川本三郎……。実にいいポジションだ。

ちなみにエッセイの内容は最近コンパにもてないという、どうでもいいものです。

ハツラツ

2012年06月28日 16時23分00秒 | 雑記
今年の冬にまた北極に行こうと思っていて、五月から週に一回ほどトレーニングでボッカをしている。最近はクライミングも冬ばかりで、夏はあまりやらなくなった。クライミングの代わりのボッカをしているのだ。

これまでに行ったのは、浅間山、両神山、塔ノ岳、前白根山で、先週末に巻機山に登った。せっかくだからと百名山を中心に登っていて、そのうち『日本百ボッカ』という本を書こうと思っている。というのは、うそです。

ボッカといっても、正確には何キロ背負っているのか分からない。たぶん40キロか45キロぐらいだと思うのだが、体力が落ちていたのか、けっこう重く感じた。そこでこれは一度正確に測っておこうということで、先週、巻機山に行った時に体重計を持って行った。巻機山は頂上まで標高差が結構あるし、ちょっと軽めにしとこうかと思い、荷物の重さを35キロにして登ったのだが、これが軽い、軽い。とても快適に頂上まで登れた。いったい今まで何キロ背負っていたのだろう。塔ノ岳に上った時など、本当につらくて、大変だった。あれで30キロぐらいだったら、ちょっとショックで、北極に行くの、やめようかななんて思っていたのだが、たぶん45キロぐらいあったのだろう。

ということで35キロだと余裕をもって山に登れることが分かり、最近、私は元気です。エッセイ集のタイトルも『探検家、36歳のハツラツ』にしておけばよかったと後悔している。

『探検家、36歳の憂鬱』は7月中旬には店頭に並ぶと思います。

探検家、36歳の憂鬱 カバーできました

2012年06月19日 22時37分59秒 | お知らせ
文藝春秋から7月に発売される『探検家、36歳の憂鬱』のカバーができました。
エッセイ集ということですが、今、現在、非常に酔っぱらっており、何を書いているのかわかりません。

ということでカバーの紹介をさせていただき、今日はこの辺でお開きにさせていただこうと思います。

どうもありがとうございました。

アグルーカ最終回

2012年06月08日 00時26分06秒 | お知らせ
すばる 2012年 07月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
集英社


アグルーカの最終回が掲載された、すばる7月号が発売されています。

連載を執筆するのは初めてだったが、今回は資料を調べながら書いたので、マニアックな内容に踏み込み過ぎたところがあった。調べていて、新しい事実に気がつくと、どうしても書きたくなっちゃうのである。現在、単行本化の書きなおしを進めているが、時間が経つと、余計なことを書いていたということがよく分かり、歴史の背景部分はバシバシ削っている。と同時に、連載では書けなかった面白いエピソードは、ガシガシ付け加えている。

いずれにしても、毎度のことではあるが、編集作業ってのは、やっていてけっこう楽しい。

ちなみに『探検家、36歳の憂鬱』の方は、初校ゲラも返して、作業的には山場を越えた。
あとはどんなカバーになるのか、楽しみである。

ロシア ルート1の旅

2012年05月29日 23時42分34秒 | お知らせ
先日もお伝えしましたが、1日深夜にNHKのBS−1で「ロシアルート1の旅」が放送されます。

6月1日(金)午後11時〜午前0時50分

ベラルーシ国境からモスクワまでのルート1(国道1号みたいなものです)約440キロを自転車で旅し、近隣に住む人々に話を聞いて、民衆レベルにおける現在のロシアを浮き彫りにする、という内容になっています。

ロシアという国は、報道だと政治、経済、外交方面ばかりからしか語られませんが、この番組では、ロシアに住む普通の人たちが暮らしや文化や政治に対して、どのような思いを抱いているか、といったあたりを焦点にしています。

NHKから広報資料が出ているようです。
http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/shiryou/soukyoku/2012/05/006.pdf

ぜひご覧になってみてください。

     *     *

ちなみに今日、モノローグの収録があり、旅の映像、というか自分自身が映像になっているところを、生まれて初めて見たのだが、なんかちょっと、俺ってこんなんなんだ……という気持ちの悪さがあった。顔の筋肉とか皮膚とかの動きが、私が普段目にしている他の人よりも、少しぴくぴくしている感じがあったのだが……。蠕動運動というのでしょうか。

気のせいだろうか。誰か本当のことを教えてください。

ゲラとどく

2012年05月25日 18時31分35秒 | 雑記
7月に文藝春秋から発売されるエッセイ集のゲラが届いた。やっぱりゲラになると違うものだ。ワードで書き終わった時は、こんなもの、いったい誰が読むのだろうと不安になったが、ゲラになるとそれなりに自分でも読めるから不思議なものである。

ちなみにタイトルは『探検家、36歳の憂鬱』

こんなタイトルにしてしまって大丈夫なのだろうか。売れるのだろうか。非常に憂鬱である。

これはもう装丁のほうで頑張ってもらうしかないということで、昨日は文春で装丁を担当してください大久保さんと、装画を書いてくださるryoonoさんとの打ち合わせがあった。ryoonoさんは本の装画は初めてとのことで、一体どんなものに仕上がるのか、非常に楽しみである。もう、滅茶苦茶にしてもらいたいところである。

ちなみに、この本は原稿用紙で40〜50枚程度のエッセイが7本と、あと短いのが1本並んだものだ。そのうちの4本は過去に雑誌に書いたものだが、大幅に加筆修正しており、中には似ても似つかないものになっている原稿もある。残りの4本は書下ろしである。

内容としては、雪崩に遭った時の話、探検部の思いで、富士山登頂記、北極の話、震災の話、熱気球の神田道夫さんの話、コンパの話、表現の話の8本である。

なお、この8本の間に、このブログの記事も挟まっている。しかも無修正。編集者の選によるものだが、いやー、あの一篇が入ってしまったかと、内心ひそかに魂が引き裂かれそうな苦しみを感じたりしている。

ピダハン

2012年05月24日 20時34分14秒 | 書籍
ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観
D・L・エヴェレット
みすず書房


D・L・エヴェレット『ピダハン』を読む。

今年のナンバー1本はこれで決定だろう。とんでもない本である。

ピダハンとはアマゾンに住む少数民族で、著書のエヴェレットは伝道師としてピダハンのもとに赴き、30年ほど住みこむ。目的は聖書をピダハン語に翻訳することなので、言語学者としてピダハン語を習得することも重要な任務だ。

その結果、著者はピダハン語には、チョムスキー以来の言語学界の主流であった理論が通用しないことを思い知らされる。人間のあらゆる言語には共通の文法(関係節による再帰という概念らしい)があり、それは人間に言語本能なるものが備わっているから、というのがチョムスキーの理論であるらしいのだが、ピダハン語には、その再帰という構造が見つからないというのである。

要は、著者はピダハン語を研究することで、人間には言語本能なんてない可能性を発見してしまったのだ。チョムスキーの学説は間違っていたと、世界有数の頭脳に喧嘩をふっかけたわけだ。

言語本能がないということは、人間の言語の文法は、それぞれの民族の文化の影響を受けて成立しているということになる(これは当たり前のようであるが、当たり前ではないらしく、詳しくは本書を読んでほしい)。

ピダハン語を規定しているピダハンの文化のポイントは、自分たちが直接体験した事実や話しか信じないという原則である。なぜなら、ピダハンが住む環境は、生と死が充満した自然の中であり、彼らはその自然の瞬間の中を生きているからだ。彼らは魚を釣って、動物を狩り、子供を産んで、マラリアにかかって死ぬ。自分の身は自分で守るのが原則で、それが人生のすべてなのだ。

その結果、どういうことが起きるかというと、著者は伝道師なので自分の信仰を捨ててしまうのである。どうやら家庭も崩壊したらしい。伝承に支えられた信仰よりも、ピダハンのリアルな生のほうが本物だ、と気づいてしまうのだ(ネタバレのようだが、著者が信仰を放棄したことは本のカバーの紹介にも書いてあるので、まあOKでしょう)。

このへんは、マーク・ローランズ『哲学者とオオカミ』を彷彿とさせる。頭のいい人が、人間はなんのために生きているのかを真剣に考えると、哲学よりもオオカミ、キリストよりもピダハンの方がよく知っていることに気づいてしまうのだろう。

このように内容をかいつまんで説明すると、堅苦しい本のように聞こえるだろうが、文体はユーモアたっぷりで非常に読みやすい。難しい言語学の理論でさえ、身近な例を用いて説明してくれるので、本当にそんなに単純なのかと読んでいる方が心配になるくらい分かりやすい。唯一、不満だったのは、妻や子供との、その後の関係に触れていない点である。信仰を捨てた結果、どうやら家庭も崩壊したらしいのだが、できればその崩壊過程も知りたかった。ケレンとは一体、どうなったんだ?

みすずの本なので3400円と高いが、5500円でも読む価値はある。

テレビ効果?

2012年05月22日 15時10分52秒 | 雑記
昨日、NHKのエルムンドに出演したが、司会のアンディーさんの軽妙な話しぶりと、メイ・パグディさんの美しい容姿に助けられ、非常に楽しく話をすることができた。

告知では生と書いたが、正確に言うと半生で、放送の1時間ほど前に収録し、ほぼ生で放送するというスタイルだった。私は完全に生放送で、本番は午後11時からだと思い込んでいたので、9時45分ぐらいに、スタッフが「本番5分前でーす」と掛け声を出しても、何言ってんだろ?と首をひねるばかりで、あれよあれよといううちに、心の準備ができないまま本番が始まってしまい、内心あせっていた。

ところで、それはそれとして、今日、あるところに取材に行ってきて、その帰りに西武池袋線の改札内の小さな本屋に寄ったのだが、なんと驚いたことに、『雪男』が平積みになっていた。今まで、新刊で出たときも、賞をとった時も、『空白』も『雪男』も、この本やで自分の本が並んでいることは、ついぞお目にかかったことはなかったのだが、平積みになっている。しかも10冊近く(数えるのを忘れたが、それぐらいあった)。

テレビ効果だろうか。恐るべしエルムンド。恐るべしメイ・パグディさん。それにしても、俺の本って、こんなに在庫で眠ってたんだ……。

もしやと思い、東長崎駅前の某書店に寄ったが、こちらは全然効果なし。在庫に眠ったままのようだ。

日本人の冒険と「創造的な登山」

2012年05月19日 10時24分50秒 | 書籍
日本人の冒険と「創造的な登山」 本多勝一ベストセレクション (ヤマケイ文庫)
クリエーター情報なし
山と渓谷社


解説を書いた本多勝一さんの『日本人の冒険と「創造的な登山」』が届いた。

この本は、本多さんの登山や冒険、遭難報道に関する評論やルポルタージュをまとめたもの。『山を考える』『冒険と日本人』『リーダーは何をしていたか』の三冊から、主な作品を収めて、このたび文庫本となった。

本多勝一のルポルタージュや冒険論は、学生の時にかなり読んでいて、相当な影響を受けていたので、山と溪谷社の神長さんから解説の依頼を受けた時は身の引き締まる思いだった。送ってもらったゲラをロシアに持ち込み、ウオトカを飲んでいない時に断続的に目を通した。

久しぶり本多さんの冒険論を読んで、実は結構ショックを受けた。私はこれまで自分でそれなりに独自の冒険論を築き上げてきたつもりだったが、実はそれが本多さんの冒険論の焼きまわしに過ぎないことを思い知らされたからだ。自分のオリジナルだと思っていた理論はすでに本多さんの本に書いてあったのだ。本多さんの冒険論は学生の時に読んでいたため、部分的にしか覚えておらず、でもたぶん何となく頭のどこかには残っていて、それが自分の中でオリジナルな冒険論となって再生産されていたのだろう。

なんということだ。まあ、しょうがないか。

ということで、解説では「反体制」として冒険、というタイトルで、自分でオリジナルなものだと思っていたけど、実は本多勝一がすでに昔、展開済みだった冒険論を書いている。さすがに本多勝一の解説なので、ロシアで数日かけてじっくり書こうかと思っていたが、普段から結構考えているテーマだったので、一日ですらすら書けてしまった。自分で言うのもなんだが、冒険とは何か、ということについて書いた文章の中では、最も本質をついていると自負している。もちろん解説なので、原型は本多さんの冒険論にあるのだが……。ちなみに、本多さんご本人にも喜んでいただけたようで、お礼の手紙をいただいた。

あと、この本では驚いたことがもうひとつあった。

なんと、著者プロフィールのところに、本多勝一の素顔の写真がのっているのだ。いつ、カツラとサングラスを外したのだろう……。こんな顔してたんだ。初めて見た。



エルムンド

2012年05月18日 10時46分59秒 | お知らせ
21日にNHK−BS1の番組エルムンド(午後11時〜11時50分)に出演します。

15分程度だそうです。生です。生は初めてですが、西村賢太風に言うと、生は好きです。ええ、もちろん生ビールのことです。(出典『西村賢太対話集』新潮社P193)

あ……、初めてじゃなかった。

いやいや、そうじゃなくて、生放送のことなんですけどね。こないだのスカパーは生だった。

滝谷C沢右股の氷柱

2012年05月14日 12時22分24秒 | クライミング
土日に、沼田のS野さん、クライミングファイトのS田君と、滝谷のC沢右股に行ってきた。
数年前のGWの時にみかけた、C沢右股奥壁の氷柱を登るのは今年の春のひとつの目標で、4月から5月にかけて2度ばかりトライを試みたものの、天候に恵まれなかったり、天候に恵まれなかったと早合点したけど実は恵まれていたりした、なんてこともあったせいで、登るのがこの時期までずれ込んでしまった。

日曜の午前3時半ごろに小屋を出発。雄滝はすでに上半分がでているので、前日にフィックスを張っておいた。第3尾根取りつき付近に8時ごろ到着。C沢右股奥壁を偵察すると氷はすでに落ちていたので、その手前にある第3尾根右側のルンゼを登った。



滝谷出合からも見えます。


60メートルロープで実質3ピッチ。傾斜は緩く、やさしいルートだったが、天気も良く、岩と雪に囲まれた滝谷の大岩壁の中を登るので、ロケーションは最高。最後はガリーをつめて、ドームの頭に飛び出す。かなりいいルートだった。

この時期はもう解けてしまっていたが、4月の滝谷周辺は薄いアルパインチックな氷が至る所に形成されており、かなり面白そうである。ほとんど登られていないようだが、まったく不思議なくらいだ。今回見た中でも、涸沢岳西面や2尾根フランケ、1尾根と2尾根の中間ルンゼなどはかなり有望そうに見えた。


涸沢岳西面。もう解けちゃってますが、時期を掴めばどっか登れそうな……。


2尾根フランケ。これは毎年安定して氷るようです。誰か登ってるのかな。

来年の楽しみが増えたなあ。ちなみに私は夏の間はあまりクライミングをする予定はなく、次の探検に向けた歩荷トレなどを中心におこなう予定だ。西村賢太風にいえば、苦役列車とか小銭を数えるみたいな時期に突入してしまう。ああいやだ。

なお余談かつ汚い話になりますが、今回初めて登攀中に、ロープを結んだままおっきいものを出してしまいました。雨が流してくれるでしょう。