米乱射容疑者が出廷　発言せず

　【ニューヨーク＝長田弘己】米西部コロラド州デンバー郊外の映画館で６歳の女児を含む１２人が殺害され、５８人が負傷した銃乱射事件で、逮捕されたジェームズ・ホームズ容疑者（２４）が、コロラド州アラパホー郡の地裁に出廷し、初の審理が開かれた。米メディアが一斉に伝えた。

　オレンジ色に見える髪に染め、えんじ色の囚人服を着たホームズ容疑者。判事らが勾留理由などの説明をする間、ほとんどまばたきをせずに一点を凝視し眠そうな表情で目を細める場面もあった。質問には弁護人が代弁し、発言することはなかった。傍聴席には犠牲者の遺族らの姿もあった。

　地裁は、第１級殺人の疑いで容疑者を保釈なしで勾留することを認めた。検察は３０日に容疑者を起訴する見通し。

　事件は２０日未明に発生。米人気映画「バットマン」シリーズの最新作の先行上映中の会場に容疑者が押し入り、催涙ガス弾を投げた後、無差別に発砲した。容疑者の自宅には３０個の小型爆弾などが仕掛けられていたが、捜査当局が全て処理した。

（中日新聞）