今月16日、慶尚南道統営市で登校中に行方不明となり、22日に遺体で発見された小学4年生のハン・アルムさん(10)の事件をめぐり、アルムさんを誘拐・殺害した疑いで逮捕されたキム・ジョムドク容疑者が同じ地域に住む性犯罪者だったという事実が明らかになり、性犯罪者の身元情報を公開する韓国政府のウエブサイトへのアクセスが殺到している。保護者たちが「自分の住む町にも同じような性犯罪者が住んでいるのではないか」と不安に思い、それを確認するため一斉にウエブサイトにアクセスしているのだ。女性家族部(省に相当)児童青少年性保護課のカン・ジョンミン課長は「通常は月平均20万―30万アクセスだが、23日には80万人のアクセスがあったとみられ、通信遅延が発生している」と説明した。
韓国政府が2010年7月に開設した性犯罪者に関する情報サイトには、性犯罪者2112人に関する身元情報が掲載されている。サイトにアクセスすると、性犯罪者の顔写真、氏名、年齢、身長、体重、過去の犯罪内容、住所などの情報を得ることができる。
小学2年生の子どもを持つ保護者(40)=ソウル市西大門区=は「今回、サイトにアクセスしたところ、自分の町に性犯罪者が1人住んでいることを初めて知り、非常に不安になった。犯罪者の写真をプリントして子どもに見せ、近所の母親たちにも伝えたい」と語った。
多数の女性が加入している会員数186万人のコミュニティーサイト「レモンテラス」には、キム・ジョムドク容疑者に関する書き込みが数百件も殺到した。あるユーザーは「前科者が再び子どもを無残に殺害したのに、政府は前科者を刑務所から出所させれば全て終わったと考えているのか。保護者たちは恐ろしくて暮らせない」と書き込んだ。
政府は性犯罪者の身元情報をスマートフォンでも閲覧できるようシステムを構築し、来年にも運用を開始する方針を打ち出している。