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2年前にも白玉つまらせ重体に
今月、栃木県内の公立の保育園で、おやつに出された白玉だんごを食べた2歳の女の子がだんごをのどに詰まらせて意識不明の重体となっていますが、栃木県内の小学校で2年前にも、同じ会社が作った白玉だんごを給食で食べた男の子がのどに詰まらせて、重体となっていることがわかりました。
今月17日、栃木市の市立保育園でおやつに出された白玉だんごを食べた2歳の女の子が、だんごをのどに詰まらせて意識不明の重体となっています。
この白玉だんごは直径2センチ5ミリほどで、千葉県に工場がある食品会社が製造していましたが、おととし2月にも、真岡市の小学校でこの会社が製造した白玉だんごを給食で食べた当時1年生の男の子がのどに詰まらせて、いまも意識不明の重体になっていることがわかりました。
この白玉だんごは、20年以上前から、栃木県教育委員会が所管する県学校給食会が一括で仕入れて、県内の学校や保育園などの給食やおやつに使われてきました。
県学校給食会は、同じようなケースが繰り返されたことから、24日、この会社の白玉だんごの使用を当面、見合わせることを決めました。
県学校給食会の安川充事務局長は「お子さんが一日も早く回復することを願っている。2年前のケースの後に対応をとらなかったことを反省している。2度と起きないよう対策を行っていきたい」と話しています。
白玉だんごを製造した会社によりますと、学校給食用などに同じ商品を全国に出荷していますが、子どもがのどに詰まらせたという報告があったのは、栃木県内の2件だけだということです。
担当者は「子どもに食べさせる時は注意するよう呼びかける文書を製品の袋に明記するなど、再発防止策を検討していきたい」と話しています。
国民生活センターによりますと、白玉だんごをのどに詰まらせたという報告はこれまでのところ寄せられていないということです。
消費者庁によりますと、子どもが食べ物をのどにつまらせて死亡するケースは、毎年20件から30件ほど起きているということです。おととしは東京都内で、ソーセージはさんだパンをのどにつまらせた男の子が死亡しています。
消費者庁は「小さい子どもに食べさせる時には小さく切ったり、お茶や水などでのどを湿らせたりして、のどに詰まらせないよう十分注意してほしい」と話しています。子どもの事故に詳しい、京都第二赤十字病院の長村敏生医師は「白玉だんごに限らず、ミニトマトやぶどうなど丸くて1口で口に入る物は、子どもが誤ってのどにつまらせやすい。特に4歳未満の子どもは奥歯がなく、よくかんで食べるよう言い聞かせても難しいので、小さい子どもにはそういった食べ物は与えないか、小さく切って与えるよう注意を払う必要がある」と話しています。
その上で長村医師は「こういった命に関わるケースを個人の問題で済ませるのではなく、みんなで情報を共有し、再発防止策を検討することが大切だ」と話しています。
07月24日 17時59分
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