元暦2年(1185)に京都でおこった大地震について
「恐れのなかに恐るべかりけるは、ただ地震(なゐ)なりけりとこそ覚えはべりしか。・・・・すなはちは、人皆あぢきなきことを述べて、いささか心の濁りも薄らぐと見えしかど、月日重なり、年経にしのちは、言葉にかけて言ひ出づる人だになし。 」
現代語訳
「これまでの恐ろしかった経験の中でも、とりわけ恐ろしいのは、やはり地震だと思った。・・・・そのの直後には、だれもかれもがこの世の無常とこの世の生活の無意味さを語り、いささか欲望や邪念の心の濁りも薄らいだように思われたが、月日が重なり、何年か過ぎた後は、そんなことを言葉にする人もいなくなった。」
方丈記によると、都では
1177年 大火災
1180年 竜巻
1181年 飢饉
1185年 大地震
と、今の日本のように大変な災害続きだったようです。