<2012年4月=東スポ携帯サイトより>
俳優・地井武男の体調不良→検査の結果、長期療養が必要と判明とのことで「ちい散歩」(テレビ朝日系)が、ついに5月4日の放送で終了することになった。
平日午前の人気散歩番組。夜型人間には無縁の番組だが、私は毎日録画して、深夜に帰宅してから視聴する習慣になっている。
ついつい「国民的人気番組」と書いてしまいがちだが、実は関東を中心としたローカル放送で全国放送ではない。また「この10数年、午前中の風物詩であり続け――」なんてイメージを抱きがちだが、番組スタートは2006年4月。だから放送期間は、わずか6年と弱。21世紀になってからの番組だ。
同じく人気が高い散歩番組「ぶらり途中下車の旅」 (日本テレビ系)にしても、昭和時代から見続けていた印象があるが、これとて1992(平成4)年スタートだから、平成時代に入ってからの番組。旅番組はなぜか長寿番組のイメージがつきやすい。
視聴者の誰もが気になっていた「ちい散歩」の後継番組は、5月7日から加山雄三がメインの散歩人となる「若大将のゆうゆう散歩」に決定した。
「ちい散歩」は地井武男の目線で、各地の商店街など、市井の人々の暮らしを紹介するスタイルだったが、若大将は徹底的に〝庶民〟ではないし、多芸多才の塊にして、ちょっとステージが違う面白人物。各地を散歩、訪問し、色んなことに驚き、感動する若大将のリアクション、コメントの面白さを楽しむ番組になりそうな気配だ。
後任を大物タレント・加山雄三が務める以上、「ちい散歩」の番組タイトルは使えないだろう。
だが個人的には「ちい散歩」の名称を未来永劫使い続けて欲しかった。たとえば後任に水前寺清子(チータ)や杉田かおる(チー坊)、フォンチー(元アイドリング!!!8号)、あるいはビルマのスー・チーさんを起用するなんて荒業を使ってでも…。
ちい散歩という命名の裏には「地井武男の散歩」という意味だけでなく「小さな散歩」の意味もかけられていたことだろう。だから後任が誰になろうとも番組タイトルは「ちい散歩のままでOK!」という理屈も成り立つ。
放送開始から46年の歴史を刻む「笑点」が、番組開始当時の人気小説にして人気映画、人気ドラマ「氷点」のもじりであることなど、もはや知らない人も多い。
これから30年後、40年後に「ちい散歩」が継続していたとして、未来のクイズ番組か何かで「〝ちい散歩〟という番組タイトルは、実は小さな散歩という意味ではなく、初代の散歩人が地井武男という、昭和~平成時代に活躍した俳優だったから」なんてトリビアが発表され、ゲストのタレントたちが、ワイプ画面で皆一様に驚きの表情を見せる――なんて未来に期待していた。
東急東横線の学芸大学駅のそばに学芸大学はないし(附属高はまだある)、向ヶ丘遊園地(神奈川県川崎市)が閉鎖されて10年が過ぎた現在も、小田急線の向ヶ丘遊園駅は存在する。地名とか番組タイトルってそういう「由来モノ」で良い気がするのだ。
地井武男の健康状態が回復した折には、不定期な特番とかスペシャル枠で、タイトルも含めた名番組「ちい散歩」に復活して欲しいものだ。
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