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【社会】

区役所で陸自宿泊訓練 迷彩服姿に賛否

首都直下地震を想定した宿泊訓練で板橋区役所に入る陸自の隊員=16日夜、東京都板橋区で

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 首都直下地震を想定し、陸上自衛隊は十六日夜、東京都内の全二十三区役所への初の展開訓練を行った。十七日朝から、陸上自衛隊練馬駐屯地との通信訓練を行う予定で、七区役所には各二人が宿泊した。迷彩服姿の隊員が区役所に入ることには賛否があり、練馬駐屯地前には約六十人が集まって抗議や支援の声を上げた。

 十六日午前九時ごろマグニチュード(M)7以上の首都直下地震が発生し、車が使えなくなったとの想定。区役所までの徒歩ルートや、区役所での通信環境の確認のため実施した。第一師団第一普通科連隊(練馬区)の二人ずつが二十三区役所を訪れ、このうち宿泊態勢が整った板橋、文京、練馬、葛飾、荒川、足立、台東の七区役所に泊まった。小銃などの武器は携行していなかった。

 隊員らは十六日午後七時ごろ、迷彩服姿で練馬駐屯地を出発。約五キロ離れた板橋区役所には約二時間後に到着し庁内の防災センターに泊まった。

 見守った同区赤塚二、自営業加藤誠さん(65)は「自衛隊はあくまで軍隊。迷彩服のまま市街地を歩き、頼んでもいないのに区役所に来るのは反対だ」と話した。

 親類が岩手県で東日本大震災に遭ったという同区板橋二、自営業渡辺一史さん(43)は「有事の時、命を助けてくれるのは自衛隊。定期的な訓練で自衛隊に慣れることも必要ではないか」と話した。

 

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