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24時間介護求めた訴え退ける
体にまひがあり、車いすで生活している札幌市の男性が、市を相手取って24時間の介護サービスを求めていた裁判で、札幌地方裁判所は23日、男性の訴えを退ける判決を言い渡しました。
この裁判は、脳梗塞などが原因で手足にまひがあり、車いすで生活している札幌市東区の鬼塚朗さん(34)が「重い障害があるのに市が訪問介護を1日11時間しか認めないのは不当だ」として24時間の介護サービスを求めていたものです。
23日の判決で札幌地方裁判所の千葉和則裁判長は、市が24時間介護の対象を、常に人工呼吸器を使う人などに限定していることについて「制度には予算の裏付けが必要であり、こうした基準は適法だ」と指摘しました。
そのうえで「原告は、自宅で24時間の介護を受けなくても、施設への短期入所なども利用すれば、自立した生活が可能だ」などと述べ、訴えを退けました。
判決のあと、鬼塚さんは会見し、「判決は許せない。これからが勝負だと思っている」と話し、控訴する意向を示しました。
また判決について札幌市の上田文雄市長は「これまでの市の主張が認められたと理解している」というコメントを出しました。
07月23日 18時41分