優勝から一夜明け会見する日馬富士=名古屋市瑞穂区の伊勢ケ浜部屋宿舎
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名古屋場所後の横綱審議委員会が23日、東京・両国国技館で行われ、鶴田卓彦委員長は個人的見解として、15戦全勝で3度目の優勝を飾り、秋場所で綱とりに挑む日馬富士に13勝以上の勝ち星を求めた。
大関として史上9人目の全勝優勝を飾っても昇進ラインは甘くならなかった。鶴田委員長は「優勝なら問題ない。準優勝でも議論になる」と前置きした上で、「準優勝でも10勝ならダメ。最低でも13勝はほしいんじゃない。それがギリギリの線じゃないか」と個人的見解を披露した。
厳しい条件を突きつけたのには、夏場所の成績が影響している。7勝7敗で迎えた千秋楽で白鵬に勝ち、何とか滑り込みで勝ち越した。「先場所の8勝7敗は影響するよね。だから、最低でも13勝」という。ダメ押しについては「親方が注意すればいい」と話すにとどまった。
鶴田委員長より厳しかったのが沢村田之助委員だった。「13勝なら優勝じゃないといけない」との見解を示した。いずれにしても、日馬富士の綱とりには高いハードルが設けられた。
また、9度目の全勝優勝を逃した白鵬について鶴田委員は「はっきり言って、ピークは過ぎてる感じ。前のような勢いはない」とばっさり。14日目の稀勢の里戦で見せた立ち合いの変化についても「あれはよくない。三役以上はどんな相手であろうと、受けて立たなきゃいかん」と苦言を呈していた。 (岸本隆)
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