- [PR]
政治
【正論】筑波大学大学院教授・古田博司 嗚呼、「無難神」に憑かれし国よ
最近の日本は、つくづく貧乏神に取り憑(つ)かれたようで、なかなか経済的な苦境から脱出できない。無難に乗り切るには増税が必要なことは誰にも分かるが、それを推し進める民主党の野田佳彦政権が政局を円満に乗り切れるかどうかは別問題である。こう考えると、いつの間にか、わが国には貧乏神だけではなく、無難神と円満神も住み着くようになったらしい。
≪円満神と無縁の中国には裏目≫
大津市のいじめ自殺事件でいえば、男の子は多くのいじめ被害者がそうであるように、円満に解決しようとこらえ、がまんした。担任や学校や教育委員会は無難にやり過ごそうとした。しかし、加害者たちは無難でも円満でもなかった。円満神や無難神に取り憑かれた方が暴力に負けてしまった。
東京都の石原慎太郎東京都知事は無難ではないが、円満な人である。パンダの子にセンセン、カクカクと名付けて帰してやれとか、言うことは無難ではないが、ちゃんと円満に中国に賃貸料を払ってパンダを公開し、都民をはじめとする日本国民を喜ばせている。
その都知事が国の無策にあきれて、尖閣諸島を直接、地権者から購入しようとした。円満策に日本中の人々が共感し、億単位の寄付金が集まった。だが、野田政権は石原氏が無難な人ではないので、構造物を建てて実効統治強化に乗り出すことを危惧したのだろう、今頃になって国が買うと言い出した。中国との関係を無難にまとめようとしたのである。しかし、相手の中国には無難神も円満神もいないことに気づかなかった。日本国の介入こそが統治強化のシグナルと受け取り怒髪天を突いた。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]