オスプレイ:全12機が駐機場へ、地元は不快感あらわに
毎日新聞 2012年07月23日 23時52分(最終更新 07月23日 23時56分)
米軍普天間飛行場に配備予定の米海兵隊垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ12機は23日、米軍岩国基地(山口県岩国市)に陸揚げされた。オスプレイを搭載した民間貨物船は23日早朝、岩国基地の港湾施設に接岸。オスプレイは順次搬出され、夕方までに全機が駐機場に運ばれた。
岩国市の福田良彦市長は「国との信頼関係の中で基地に協力してきたが、安全性を確認しないうちに試験飛行するなら我々の立ち位置を考えざるを得ない」と述べ、国の対応次第では従来の協力姿勢を見直す考えを示した。また、陸揚げ開始を「ほっとした」と述べた森本敏防衛相の発言について「非常に心外。ほっとする前に我々の中止要請を受けて米国とどんな協議をしたのか説明すべきだ」と不快感をあらわにした。
山口県の二井関成(にい・せきなり)知事も「政府に不信感が募っている」と述べ、二井知事と福田市長は25日にも上京し、森本防衛相や玄葉光一郎外相に抗議する意向。
オスプレイは岩国基地で整備、試験飛行をした後、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場に配備され、10月に運用開始される。