ヒロインとその弟を中心に繰り広げられるドタバタコメディで、ソフトな絡みシーンも多数あり。
・・・という内容ですが、書籍化された事でクオリティを大きく落としてしまっています。
元々18禁として公開されている作品ですが、本書は成年指定ではないためか内容の変更が散見されます。
Web版では読者に委ねるとされていたヒロインと弟の血縁関係が本書では義理であると設定され、
過激な内容を含む漫画は未掲載であったり、更なる修正を施されています。
なお新規書き下ろしは表紙を含む数点のイラストのみ。
また収録されている漫画はいわゆる「お絵かき掲示板」に投稿された低解像度の画像だったものです。
本来ならドットによる表現や技術をディスプレイ上で楽しむ事もできる漫画であったはずですが、
単純な拡大処理のみの状態で印刷された事により画全体がぼやけてしまい、大変見難い仕上がりとなっています。
文句ばかりを書き連ねたレビューとなりましたが、私自身はこの作品の一ファンです。
それだけに漫画の質そのものを落としてまで出版されたことに強い疑問を抱いております。
保存版とするにも不足した中身である上、作品自体が2011年8月末現在も作者のサイトで閲覧できるので、
お買い求めになる方は作者へのお布施であると割り切った方が良いでしょう。