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2012年7月23日10時14分

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「いじめ」ゆがんだ糾弾 ネット書き込み過熱、別人標的

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写真:集会の参加者は中学校前から市役所まで歩いた。女性の背中で「隠ぺいするな!」の文字が揺れていた=14日、大津市御陵町拡大集会の参加者は中学校前から市役所まで歩いた。女性の背中で「隠ぺいするな!」の文字が揺れていた=14日、大津市御陵町

 大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自殺した問題で、いじめたとされる少年や学校関係者らを実名で糾弾するインターネット上の書き込みが止まらない。誤った情報もあふれ、無関係の人が標的にされるケースもある。滋賀県警は「看過できない状況だ」と捜査に乗り出した。

 「人殺しの親族を病院が雇うのか」「今から行くから待っとけ」――。滋賀県栗東市内の病院には6日夜から匿名の電話が殺到した。「加害者の祖父が滋賀県警OB。病院に天下り」という掲示板への投稿がきっかけらしい。芸能人のブログにも引用され、一気に広まったとみられる。

 「いじめ問題と一切関係がありません」。職員が説明しても聞く耳を持つ人はわずか。一方的に話して電話を切る。「言い分はわかった。でもネットが事実だと思う」と言い残す人も。

 電話は最初の3日間だけで200件。ほかに無言電話が500件。救急患者の受け入れにも支障が出そうになった。メールなどでの抗議は200通を超えた。

 名指しされた病院職員の男性は元警察官で、中学校近くの交番に勤めたことはある。しかし、生徒とは全く無関係で、7日、県警に名誉毀損(きそん)容疑で被害届を出した。

 「貴女の顔に濃硫酸をぶっかける」。大津市内の女性のもとには19日と21日、ワープロ打ちされた封書の手紙と手書きのはがきが相次いで届いた。県警によると、インターネットにさらされた「加害少年」と名字が同じで、それぞれ東京都と静岡県内の郵便局の消印があったという。19日には、やはり名字が同じ別の男性にも「お前に殺された」と手書きのはがきが届き、大津署がそれぞれ脅迫容疑で捜査している。

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