安東量子さんから、「福島のエートス」活動の経緯などについて、メールを頂きました。以下、紹介します。
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佐藤和良様
ご無沙汰しております。
御活躍のご様子は、日頃から伺っております。
いわき市のために、いつもご尽力いただき、とても心強く思っております。
かずよしさんのブログを拝見しておりまして、お知らせしたいことがございまして、メールをさせていただきます。
<エートス・プロジェクト>とは何か?
こちらの記事ですが、差出人のコリン・コバヤシさんの書かれていることには、大きな誤解があります。
「福島のエートス」の活動は、活動の経緯、また、資金面に関しても、原子力ロビーとは一切関係がありません。
なぜこのように申し上げるかと言いますと、福島県内で「エートス」活動を始め、行っているのは、私だからです。
大元のきっかけとなったのは、昨年9月、地元の公民館で開いた放射能勉強会でした。
昨年の混乱状況は、同じいわき市にお住まいのかずよしさんには申し上げるまでもないと思います。
この混乱した状況をなんとかできないか、と、何の力もない一市民のまったくの思いつきからはじめたことです。
この放射能勉強会については、地元の参加者の方に聞いていただければ、どんな様子だったか、わかっていただけると思います。
物理学の先生を講師の先生にお迎えした、ごく小さな、手作りの勉強会でした。
その後も、一人の福島県民、いわき市民として、自分なりにできることはないか、と考えて模索していくうちに、このような活動を始めることになりました。
行っている活動内容は、「福島県内で暮らすことを選んだ人たちの、被曝量を減らしながら暮らしていく方法を考える」ことです。
その一点のみで、そこに原発推進は、一切関係ありません。
また、あくまで、「暮らす事を選んだ人の被曝量を減らす」という活動目的で、そこに留まる事を強制したり、目的にするものではない、と繰り返し説明させてもらっています。
一市民に過ぎない私には、誰かに生活を強制するような、権利も能力もありません。
放射性物質に汚染されてしまった、それでもなお、愛する故郷を捨てられない、捨てたくない、という人たちを支えることを目的にしています。
以前申し上げたことがあるかどうかわかりませんが、私の夫は原町出身で、両親は現在も在住し、親族には警戒区域に居を構えていた者も複数おります。
また、母は飯舘村出身で、親戚もいます。
今回のような事態になったことについては、他の福島県内の方々と同じく、筆舌に尽くしがたい悔しさを持っています。
しかし、非常に残念ながら、放出されてしまったセシウムは、簡単には減っていきません。
もし、事故前の状況に戻せるならば、なんでもしたい。
けれど、それができないならば、そこに暮らす自分達の生活を、被曝量を極力減らしながら、自分達自身でなんとかできないか、ただ、その思いから始めたことです。
活動に「エートス」と名前をつけたのは、私です。
ICRPもジャック・ロシャール氏も関係ありません。
ベラルーシでの活動と同じ名称を使っている、ということで、ロシャール氏が活動に興味を抱き、面識を得ることになりましたが、活動の主体は私であり、資金面に関しては、ずっと私を含め、活動に協力してくださる方たちの自腹で行って来、最近ようやく、善意の有志の方々のご寄付を募ることができる態勢を整えたところです。
透明性を確保するため、ご寄付いただいた方たちについては、サイト上で公開させていただいておりますし、収支についても、明細を明らかにしていくつもりでおります。
http://ethos-fukushima.blogspot.jp/2012/06/blog-post.html
http://ethos-fukushima.blogspot.jp/2012/07/622711.html
コリン・コバヤシさんは、原子力ロビーから巨額の資金が流れ込んで大きな活動が展開されていると、ここ、いわき、福島からはるか遠いパリからご覧になってお感じになっておられるようですが、現実には、資金面含め、小さな小さな、一市民の動きからはじまった、手作りの活動です。
活動の展開については、すべてネット上で公開されており、どなたでもご確認いただけるようになっております。
http://togetter.com/li/224772
安全、安心にして暮らせるいわきを、福島を取り戻したい、という気持ちを共有し、同じ、この地に暮らすいわき市民として、かずよしさんにはご理解いただけるものと信じております。
安東量子 拝
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7月
21
Category: ブログ
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