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このページはホームの中の予防医療

Dr.杉本の予防医療

 やさいには健康を維持するのにとても良い成分がたくさん含まれています。食事と健康の関係について正しい知識を身につけて、健康維持と病気の予防にぜひ活用したいものです。そこで、やさい安心くらぶでは、予防医療に積極的に取り組んでいらっしゃる、杉本一朗医師にコラムの提供をお願いしました。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・ご紹介と先生からの一言〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

医療法人照甦会 理事長 杉本一朗

日本脳神経外科学会認定専門医
日本抗加齢医学会認定専門医

杉本医師からの一言                                  

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第六回 人に良いもの?悪いもの? 2009.6.25

 食という漢字は非常によく出来ております。人に良しと書いて食と読むことができます。皆さんは人に良いものを食べているかどうか、どう判断されますか。答えは「乳酸菌に聞け」なのです。乳酸菌に代表される善玉菌たちと私たちは共存関係にあります。つまり彼らにとって私たちの身体は非常に重要であり、また私たちも彼ら無しでは生きていけないのです。では乳酸菌が喜べばどうなりますでしょうか。私たちの便は赤ん坊の醗酵便ように、悪臭を放たず、おならも臭くなく、通じも良好です。一方、悪玉菌が喜ぶと、腐敗便となり悪臭を放ち、おならも臭く、通じも悪くなります。母乳の赤ん坊の便はほとんど臭いませんが、粉ミルクは約四十種類もの添加物を含んでおり、これが善玉菌を困らせ悪玉菌を喜ばしてしまうため、粉ミルクで育っている赤ん坊の便やおならは少し嫌な臭いがします。粉ミルクについては、厚労省も安全と太鼓判を押しておりますが、共存関係にある善玉菌が困って悪玉菌が喜ぶものが身体に良いはずがありません。
 また私たちの体の周りにも無数の微生物が取り囲んでおります。皮膚の周りにも善玉菌がいることを忘れてはいけません。石油由来の石鹸やシャンプーにリンス、化粧品、合成洗剤など周りに化学物質があふれています。これらを使うと私たちの周りにいる善玉菌たちは困り果て、悪玉菌がよろこんでくる状態になります。そしてこれらは生活排水として川に行き、海にいくわけです。こういった環境にいる善玉菌たちも困り、悪玉菌が喜ぶので、川がヘドロ化し、海も汚れて行くことは容易に想像できることと思います。
 善玉菌たちが喜んでくれるものは、身体に恩恵をもたらし、悪玉菌が喜ぶものはその逆になるということを生活の中で活かしてみてください。
 修行僧が作る自然の食材だけの精進料理、つまり完全オーガニックな食材だけで一週間でも皆さんが食事をされると、便は悪臭を放たなくなるようですよ。昔の人の便は発酵便だったので肥料に使えたのですね。

 

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第五回 「パンよりご飯?」 2009.4.23

 一般に欧米人が好んで食べる、色が黒くて硬い、日持ちがするパンは、自然の酵母菌を使って手間暇を惜しまず、ジックリ作り上げられたものです。それに比べて日本人が好んで食べる柔らかいくふっくらした食パンや菓子パン、調理パンなどの市販の多くのパン類の原料には、輸入小麦粉の農薬やポストハーベスト、そして驚くほどの食品添加物が入っています。
 「イースト」は果実や穀物からパンに適した菌だけを分離し、化学物質を使って培養したものです。扱い方が簡単で、手軽に短時間で発酵をさせる事ができます。そして発酵力も安定しているので、常に同じパンが出来やすくなります。実はイースト自体が体に悪いというわけではありません。何が悪いのかというとイーストを培養する時、様々な化学物質が使われている事。最終的に培養液は取り除かれるのですが、酵母(イースト)の細胞部分に入り込んでしまっている事が問題です。
 イーストフード、これはイーストを発酵促進させるもので、塩化アンモニウムや炭酸カルシウム・リン酸塩などで作られる合成食品添加物です。市販されているパンの裏ラベルを見てください。ほとんどのパンには、このイーストフードが使われています。イーストフードのほかにも乳化剤、保存料、防カビ剤など一般のパンには、これでもかというくらい多くの添加物が入っています。これら全て使わないと無添加のパンになるのですが、無添加のパンを見つけるのはかなり難しいですね。「パンの味がするパン」は無添加かつ有機の材料を使って作った最も体にやさしいパンですが、日がたつとパサパサになりがちですし、賞味期限も短くなってしまいます。でも、本来パンというものはそういうものなのです。
 塩化アンモニウムは急性毒性が強く、ウサギに2g与えると10分以内に死亡するという物質です。リン酸塩は多食すると骨中のカルシウムが溶け出し、骨形成異常や鉄分不足を起こすといわれています。
 また、パンにはこれまたあまり気にされていない、マーガリンやショートニングが多く使われています。先月号でもお伝えしたとおり、これらはトランス型脂肪酸といわれ、自然界に存在しないもので、カビも生えなければゴキブリも食べない恐るべき物質です。欧米では既に使用が厳しく規制されており、表示が義務付けられているものです。日本では未だに医師がバターよりマーガリンと勧められている現状があるのです。
 昔はこのような食品添加物やトランス型脂肪酸などを使わずにパンを作ることが出来たのです。一部のパン屋さんはコストより安全性に向けて、動き始めています。私たちの子供たちには是非、安心安全に食べられるものを提供していきたいものです。

 

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第四回 トランス型脂肪酸 2009.03.11

今回はトランス型脂肪酸をお伝えします。「植物性だから安心」。是非この言葉に騙されないようしてください。自然界に存在する植物性脂肪酸は“シス型”と呼ばれております。一方、水素添加という化学処理を施すことによって生成される脂肪酸を“トランス型”と呼んでおります。 米国では、2006年1月より全ての食品、油脂製品に対して含有量掲載が義務付けられました。
  厚生省が発表している「第6次改定 日本人の栄養所要量」にもこのトランス型脂肪酸の危険性に触れております。『「トランス脂肪酸」は、脂肪の水素添加時に生成し、また反芻胃の微生物により合成され吸収されることから、反芻動物の肉や乳脂肪中にも存在する。トランス脂肪酸の摂取量が増えると、血漿コレステロール濃度の上昇、HDL−コレステロール濃度の低下など、動脈硬化症の危険性が増加すると報告されている』。つまり、国は認識しているのです。その一方で、トランス型脂肪酸を豊富に含んでいる油脂製品に“特定保健用食品”として認定し、国のお墨付きの健康油という称号を与えているとは何と摩訶不思議なことでしょうか。
 このトランス型脂肪酸の代表は皆さんが良くご存知の“マーガリン”と“ショートニング”です。日本以外では、このトランス型脂肪酸に対する危険意識が非常に高く、ドイツでは既に製造販売禁止です。オランダでもトランス型脂肪酸を含む食品の販売は禁止。デンマークでは全ての食品から撤廃することを法律で義務付けました。しかしながら、デンマークでさえも、現状は1%未満が望ましいと緩和措置がとられているようです。
 一方、医師が皆さんに栄養指導に使っているテキスト類のほとんどには、バターよりマーガリンを摂取するよう勧められているという現実があります。結局テキストを作っている方々も、このような事実を知らずに書かれているものと思います。 ちなみに、マーガリンを庭先に蓋を開けた状態で放置しても、形状変化を起こさず、虫も、ねずみも口にしないとの報告があります。分子構造を顕微鏡で確認すると、プラスティックの構造に酷似しているとのことです。そのため、 “食用のプラスティックだ”と言う人もいるようです。

 

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第三回 食品添加物の危険性 2009.02.03

日本では、現在約400種類の食品添加物が認可されております。米国は約130種と言われておりますし、もっと基準の厳しいヨーロッパでは、ドイツ32種、イギリス21種と言われております。また日本人の1日当たりの食品添加物消費量は40gといわれております。通年では15kgになっております。もちろん、科学的に安全性が確立されているのでしょうが、ここから先は皆さん自身で御判断して頂かなければなりませんが日本ほど基準がゆるく、食品添加物が多い国は他に無いことは事実になります。
  例のアスベストと同様に、他国では予防原則に従って使用しないように国が規制をかけておりました。ところが、日本は危険性が確立するまでは使用を許しているのです。他国で危険といわれているものが、果たして本当に安全に使えるのでしょうか。ちなみに、アルツハイマー病の原因ではないかといわれているものに、アルミニウムがございます。そのため、アルミの鍋やフライパンは使わないようにといわれているのですが、食品添加物には何とアルミニウムが認可されているのです。硫酸アルミニウムとして使われておりますが、添加物表示では「膨張剤、ベーキングパウダー、ふくらし粉」と書かれております。脳にアルミニウムが蓄積することによってアルミニウム脳症という重病を引き起こすことが知られております。
一般に私たちは1日に数十種類の添加物を摂取していると言われております。1つ1つの添加物の安全基準が守られていたとしても、複数の添加物を同時に摂取した時の影響は、現段階でほとんど解明不可能です。食品添加物以外にも、ダイオキシン、ホルムアルデヒド、環境ホルモン、化粧品や化学薬品からも化学物質が体内に入ってまいります。これらの複合汚染を考えたとき、私たちが自分の体、大切な子供たちの体を少しでもガンやアレルギーの危険から守るためには、やはりできる限り食品添加物を摂らないに越したことはありませんね。
妊娠された女性の方は、決して薬を飲もうとはしません。胎児に対する影響を考えるからです。そのため、私たち医師が処方する薬に対して非常に強い警戒心を抱いております。しかしながら、食品がこれだけ薬漬けになっていることに、どれだけの国民が関心を抱いているのでしょうか。ヨーロッパの人の中には、防腐剤などの取り過ぎで日本人は死んでも腐らずにミイラになると思っている人たちがいるようです。ひどい話ですね。でも、他国よりもはるかに多い食品添加物に囲まれて生活している現状を知ったとき、仕方が無いことに気づきました。国や企業も目を向けてきてはおりますが、現状国民の一人一人が日々気をつけていくことが大切になっております。

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第二回 食事と子供たちについて 2009.01.20

 アメリカのニューヨーク市学区では、1979年から4年間かけて、食事に飽和脂肪と砂糖が含まれすぎているために起こる害と、食品添加物の害を確かめる大規模な実験が行われました。ニューヨーク市の子供達100万人を対象に、校内のカフェテリアでの食事内容を飽和脂肪酸や砂糖、食品添加物を含まないものに換えて、学力にどんな影響があるかを調査するものでした。調査開始以前の校内のカフェテリアでの食事内容は、ハンバーガーにフレンチフライ、ホットドック、ポテトチップス、コカコーラといったものが主流でしたが、最初の1年目には飽和脂肪酸と砂糖の量を減らし、2年目にはそれに加え、合成着色料や合成甘味料を使った加工食品がカフェテリアのメニューから除かれました。3年目には何も変えることなく、4年目には合成保存料を添加している加工食品を除外しました。その結果、年々標準学力テストの平均点が上がっていき、調査以前の39点から、4年後には55点まで上昇したというものでした。この実験のポイントは、食事の内容以外、教師の数やカリキュラムを変えたわけではないところです。
 また、1980年代に子供を凶暴にする食事についての実験調査も行われております。この実験はバージニア州やワシントンD.Cなどの複数の少年院で行われ、同じように収容されている子供達の食事内容を換えてみるものでした。その結果、ケンカや脅迫、看守への反抗、自殺などのトラブルの発生回数が、以前に比べ、48%も減少したということでした。現在の日本で、少年犯罪や凶悪犯罪などが増えているのも、ビタミンやミネラルが足りない食事をしている人が多いからなのではないかと推測できます。現代の日本人はコンビニの弁当やレトルト、ファーストフードなど、手軽な食事に頼りすぎている傾向があります。きちんとした食事を毎日摂っている家庭が、現在では少なくなってきているのではないでしょうか。
 日本は今の時点で、アメリカに大きく遅れを取っています。アメリカはマクガバンレポートをきっかけに予防医学への道を歩み始めました。医療費が高いアメリカでは必然的に食材や飲み物に気を使うようになって来ているのです。今の日本は、マクガバンレポート(1977年)が作成される以前のアメリカと同じ状況ではないでしょうか?私たちの身体は食べ物で出来ているわけですから、良いものを選びたいものです。

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第一回 食の安全性について 2008.12.

 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、以前フジテレビの番組の中で、細木数子さんがつい口を滑らし、裁判沙汰になった問題があります。それは卵の問題です。養鶏所で飼育されている親鳥が、向きを変えることも出来ない狭い部屋で過ごし、四六時中ライトを当てられて餌にはホルモン剤や抗生物質を含んだものを与えられ、毎日無理やり卵を産まされている。スーパーマーケットで売っている1個10円の卵はこの卵で、これには栄養価値がない、と彼女は話したそうです。これに対して、養鶏所関係者からは相当なクレームが出されており、裁判にまで追い込まれてしまったようです。養鶏所関係からは、法を順守した安全基準で使用しており、問題はないといいますが、果たして本当なのでしょうか。人間の立場で考えてみると、女性に対して少量ずつ、抗生物質やホルモン剤を使用し続けた場合、妊娠すれば高い確率で奇形児になるでしょう。つまり、我々が普段口にする卵は将来奇形になるリスクを高く秘めている卵であり、これが良い栄養になるはずがありません。細木さんは、表現には問題があったかも知れませんが、ある意味本当のことを伝えたと思います。しかし、本当のことを伝えられると困る人たちも沢山いるため、今回の問題に発展しております。これに対してフジテレビは「事実誤認」として謝罪しました。
 日本には食品添加物が451種存在しております。これは世界でもダントツに多く、あのアメリカでさえ133種と言われております。ヨーロッパの基準はもっと厳しく、ドイツは32種、イギリス21種と言われております。もちろん厚生労働省は安全としてくれておりますが、本当に安全なのでしょうか。先のアスベストでは他国ですでに危険とされているものを日本は安全として使い続けてきました。
 そして昨今の大きな問題となりました。安全の基準は国の利益を第一に考えて設けて欲しいものです。

 

 

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