「カネがすべて」中国人のエゲツナイ商売 現地進出の社長が激白 (1/5ページ)

2012.7.21 08:30

無錫に最初オープンした日本料理店「胡蝶」。現地駐在の日本人ビジネスマンらで繁昌した

無錫に最初オープンした日本料理店「胡蝶」。現地駐在の日本人ビジネスマンらで繁昌した【拡大】

  • 無錫の最初の「胡蝶」の店内
  • 飲食店も多い無錫の市街地。“中国流”には驚くことばかりだった
  • 無錫の最初の店とスタッフたち。“中国流”には驚かさせることばかりだった
  • 「中国での3年間は毎日がカルチャーショックだった」と語る今井利充社長

 大阪・北新地で飲食店などを経営する社長が8年前、不況下の日本を脱出し、中国で日本料理店を始めた。店は現地駐在の日本人ビジネスマンらでにぎわい繁盛したが、その過程で目の当たりにしたのは、中国人らのよく言えば大胆でダイナミック、悪く言えば「カネがすべて」のエゲツナイ商売のやり方だった。「彼らには倫理観なんてものがこれっぽっちもない」。さまざまな場面で遭遇した“中国流スタンダード”は聞きしに勝るものだった。(高田清彦)

 この社長は、北新地で情報サービスや飲食店経営を手掛ける「KIC」社長の今井利充さん(64)。不況下の日本での商売にある程度見切りをつけ、平成16年、中国江蘇省の無錫(むしゃく)に「胡蝶(こちょう)」という日本料理店をオープンさせた。

 無錫は上海に近い内陸の工業地帯で、日本をはじめ多くの海外企業が進出。駐在の日本人ビジネスマンも多く、日本料理の店も市内に60軒ほどあった。

 ところがほとんどが中国人の経営で、米や調味料、調理の仕方が悪く、現地の日本人に言わせれば「味は最低」。そのことを知人の企業関係者から聞いた今井さんは実際に現地を視察し、「日本の本当の味を提供すれば、十分商売になる」と確信、市の中心部に店をオープンさせた。

毎日がカルチャーショック…他人をだましても当然、自分は悪くない