「悪霊がとりつく」などと恐怖心をあおられ、多額の出費を強要されたなどとして、岡山市と広島市の女性２人が２０日、ヨガスタジオ「イルチブレインヨガ」を経営する「ダンワールドＪＡＰＡＮ」（本社・名古屋市）と幹部らを相手取り、約５８００万円の損害賠償請求訴訟を岡山地裁に起こした。

　国民生活センターによると、同社をめぐって「高額なコースを勧められる」などと３００件を超える被害相談が寄せられている。

　訴状などによると、同社は韓国で設立されたダンワールドの日本法人で、１００カ所以上のヨガスタジオを開設。「指示に従わないと守られない」と言われて高額なセミナーなどへの参加を強要されたとしている。０６年に入会した広島市の女性は、スタジオ開設費など計９４７万円、０８年に入会した岡山市の女性は寄付金など計３１９４万円を支払わされたという。

　同社は「国民生活センターからの連絡で会費を返還した例は１１、１２年度で計１０件に過ぎず、サービスへの不満に関する内容だった。誠実に裁判に臨み、真実を明らかにしていく」としている。【五十嵐朋子】